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ディスクユーティリティーソフト

レビュー:iDefrag 3

2008年09月11日 18時00分更新

文● 服部孔明

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最適化に特化したわかりやすい操作が魅力


iDefrag 3 【SPEC】
開発元●英コリオリスシステムズ社 販売元●(株)ネットジャパン 価格●6720円
http://www.netjapan.co.jp/

対応システム●OS X 10.3.7以上(Leopard対応) 対応機種●PowerPC G4以上、またはインテルCPUを搭載したMac

【COMMENT】
目を引く新機能はない。しかし、最適化のみのソフトなので扱いやすく、幅広いユーザーを対象にしている点は評価できる。

 「iDefrag 3」は、ハードディスク内に分散して記録されてしまったデータを最配置するディスクユーティリティーソフトだ。断片化(フラグメンテーション)の状況を視覚的に確認でき、必要に応じた最適化(デフラグ)の方法を選択できる。

Drive Genius 2

メイン画面の「レイアウト」で作業対象のボリュームを選択すると、ブロックグラフとバーグラフでデータの配置状況を確認できる。選択したブロックの情報も表示可能だ

 ハードディスクのデータを最適化すれば、パフォーマンスの回復を期待できると同時に、空き領域がまとめられて新たに書き込まれる巨大なデータが断片化することを防ぐ効果も得られる。ちなみに、OS X 10.2以上には日常使用で発生するデータの断片化を、可能な限り自動的に最適化する機能が搭載されているが、起動中のシステム関連ファイルやメタデータ、ディスクのインデックス情報であるB-Treeなどの領域を最適化することはできない。

Drive Genius 2

選択したボリューム内で断片化の多いファイルをリスト表示する「断片化の多いファイル」パネル。断片化数などが表示される

 本ソフトに用意された最適化方法は5種類で、ユーザー側で難しい設定の必要はなく、用途に応じた選択肢を選ぶだけだ。

最適化方法 機能
コンパクト ボリューム上のデータを可能な限り、先頭側にまとめる
メタデータ ファイルシステムのメタデータ領域やB-Treeを最適化する
オンライン ボリュームをマウントしたまま最適化可能なファイルのみ対象にする
カスタム ユーザーが作成した設定ファイル(クラスセット)に基づいてデータを配置する
すべて データ、メタデータおよびカスタムのすべてを同時に最適化する
「カスタム」は、「レイアウト」のファイルを表示する色やファイル移動の基準などを設定した「クラスセット」を使用するモード。事前にテキストファイルで設定が必要な、上級者向けの機能だ

 バージョン3の主な新機能はLeopardへの対応。また、作業中にハードディスクの温度をモニターし、一定以上の高温になると最適化を一時停止、温度が下がると再開する機能も加わった。実行中はドライブに大きな負荷をかけるので、特に作業に時間のかかる大容量ドライブでは高温によるデータ損壊などの障害を防いでくれる。ほかにも、最適化作業の完了時にマシンをスリープまたはシャットダウンする動作を選択できるようになった。

Drive Genius 2

「環境設定」の「全般」パネル。メイン画面の表示や作業完了時の動作を設定可能だ。時間のかかる最適化作業には、完了後にスリープ/シャットダウンする設定がお勧めだ

Drive Genius 2

作業の安全性を設定する「セーフティ」パネル。最適化したデータの検証やハードディスクの温度上昇を防止できる。温度制御できるのはS.M.A.R.T.に対応したハードディスクのみ

 これといって目を引く新機能はないが、わかりやすくひとつにまとめられたウィンドウなど、デフラグソフトとしての使いやすさは健在だ。


(次ページに続く)

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