デバイスが広がり、つながりも広がる
── すでに海外では、YouTubeやiTunes Storeのようなサービスを通じて、動画を共有したり、コンテンツの販売/レンタルを行なう世界が生まれてきました。放送のIP化も進んでいくでしょう。
尾藤 YouTubeは10年前には考えられなかったサービスです。今後何が起こるかは読みきれない部分がありますが「デバイスの広がり」と「つながりの広がり」という方向性は必ずくると思います。そういう意味でも「Digital Home Life」+「Connected」というのは、われわれの「ひとつの背骨」なんですね。
── SoftDMAは大変面白いソリューションだと思います。CyberLink LiveのようにロケーションフリーPC的な機能を実現するサービスもお持ちです。
尾藤 1台のPCにコンテンツを保ちつつ、著作権を守りながら別室のテレビやPCで見られる。このへんの技術に関しても自信を持っています。また、応用領域に関してもまだまだたくさんあると考えています。
── 日本では「放送」が有力なコンテンツですが、世界的に見るとインターネットを介した配信も増えてくると思います。そのあたりはどうお考えでしょうか?
チャン 米国では今のところケーブルテレビが主流ですが、それがパソコンに移っていくという見方もあります。われわれはハリウッドのパートナーと協力しながら、PC環境でもこういった環境が実現できるよう努力しています。著作権保護技術を改善していくことによって、DVDで提供されているようなコンテンツを自宅のパソコンに保存し、ネットワーク越しに見るといった使い方も可能になるでしょう。
またYouTubeのようなUGM(User Generated Media)が普及していく中で、プライベートなコンテンツは知人だけに公開したいといったSNS的な要望も増えています。パーソナルなビデオは自宅のパソコンに保存しておき、見せたい人だけに見せるといった「パーソナルマルチメディア」の分野への対応も進めています。