NASならではのウラ技
── 録画予約の確認画面で、保存する機器の選択ができますが、ここでウラ技があると聞きましたが?
本村氏 あまり知られていない機能ですが、NASにフォルダーを作って録画先として指定ができます。例えば、「映画」というフォルダを作ったとします。このフォルダーのショートカットを録画先として登録しておけば、録画予約の確認画面で、保存先の機器一覧に「映画」フォルダーが表示されます。予約をする際にあらかじめジャンルを指定できるわけです。再生のときにも、接続機器の一覧と一緒にショートカットが並んで表示されます。
さまざまなメディアを楽しむ醍醐味
── 「VARDIA」への録画についても教えてください
本村氏 テレビとHDDだけでは、HDDから外部メディアへの書き出しはできませんので、「これはディスクに残しておきたい」といった場合は「VARDIA」ですね。レコーダー連携の録画の場合は、テレビで録画するわけではありません。テレビ側の番組表から、録画予約情報だけをレコーダーに転送し、レコーダー側のチューナーで録画する仕組みです。レグザのリモコンで「VARDIA」の画面を呼び出して、再生や早送りなどの操作もできます。これは他社さんも同じですが、やはり、「撮る、見る」といったレコーダーの機能を1つのリモコンからストレスなく使っていただきたいのです。
── パソコンとの連携ではどのようなことができるのでしょう?
本村氏 パソコン連携は、レグザリンクの特徴のひとつです。「Qosmio」を接続した場合、「Qosmio AVcenter」と「TOSHIBA HD DVD PLAYER」そして「Windows Media Center」の3つのソフトがレグザのリモコンで操作できます。これらのソフトは、基本的にリモコンの十字カーソルと決定ボタンのみで操作ができます。
みなさんのパソコンの中には音楽ファイルっていっぱい入っていると思います。「Windows Media Center」なら、こうした音楽をテレビで楽しめます。デジカメで撮影した写真のスライドショーと合わせて再生もできます。ハイビジョンムービーカメラで撮影したビデオを再生してもいいでしょう。さらに、「Gyao」((株)USEN運営)などのインターネットの動画コンテンツもテレビで楽しめます。こうした楽しみ方が、パソコンに触れずに普通にできます。頭で考えると、「何てことない。パソコンの画面をテレビにただ映してるだけじゃん」と思うかもしれませんが、一度使ってみると、パソコンとテレビの新たな関係に気が付くのではないでしょうか。
── 御社にはまだまだつながる機器がありそうですね
本村氏 はい。(東芝の)ムービーカメラの「gigashot」(ギガショット)をHDMIで接続し、再生モードにしておけば、録画したムービーを再生できます。オーディオはヤマハとオンキヨーのオーディオが連携できます。電源や音量も連動しますし、テレビ優先の設定にしておいて、普段はアンプを使わず、使いたいときだけリモコンから呼び出したり、その逆(アンプを優先にしておくこと)もできます。
先ほど「Gyao」の話が出ましたので、IPネットワークを使った番組配信サービスについてもお話しましょう。「Gayo」や「YouTube」は、基本的にはパソコン向けサービスですが、テレビで直接受信して視聴するサービスも重要だと考えています。レグザは以前から「4th MEDIA」((株)ぷららネットワークス運営)という光ブロードバンド配信サービスに対応しています。他社さんが最近対応している「アクトビラ」((株)アクトビラ運営)については、現在のところテキストベースの「ベーシック」のみの対応です。しかし、今後ソフトウェアのバージョンアップで、「H.264」を採用したHD画質の「アクトビラ ビデオ・フル」にも対応していく予定です。実はレグザには、H.264のデコーダが入っているんです。
それから、Zシリーズは「DLNA」にも対応しています。パソコンや他社のテレビ、レコーダーなど、DLNAに対応した機器同士を家庭内のLANに接続すれば、コンテンツの共有ができます。例えば、リビングのテレビで途中まで見たものを、寝室のテレビで続きを見るということもできます。このとき、もうひとつのテレビはレグザでなく、他社のものでもかまいません。
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