軽くて小さく、どこにでも持ち運びができて使える“UMPC”(Ultra-Mobile PC)。従来のノートPCよりも軽くコンパクトながらも、スペックに妥協をしないコンセプトは非常に注目されている。
富士通『FMV-BIBLO LOOX U』は、国内大手メーカーから発売された初のUMPC。大きめのシステム手帳並のサイズに、一般的なPCと変わらない性能を詰め込んだ本機種は、アスキー社内でも好評を博している。
某月某日、アスキー遠藤諭CCOと、週刊アスキー編集の矢崎が富士通本社に向かった。目的はLOOX Uに感じた希望・要望を伝え、理想のUMPC、『LOOX アスキーコラボモデル』を創り出すこと。この会談に富士通側からは、開発チームの4方に参加していただいた。
LOOX Uこだわりのポイント
遠藤 現在、盛り上がりを見せているUMPCですが、LOOX Uの登場で、私のような(笑)一部のマニアのものではなく、ビジネスユーザー誰もが使えるものへと裾野が広がったのではないかと感じています。元々、富士通さんはタッチパネル技術ではアドバンテージがあったと思いますし、ハンドヘルドマシンも昔から作ってらっしゃったので、UMPCを作られたのは自然な流れなのかなと。
栗林 古くはオアシスポケットの頃から小型の端末を作ってきましたね。今回のLOOX Uに関しても、もともと『小さなものを創りたい』というところから生まれているんです。本当に持ち運べる小型のPCを作るにはいろいろと制約がありますが、UMPCベースなら妥協しないものが作れるなと。
谷口 富士通のノートPCは、カラーバリエーションなどから女性からの支持も大きかったのですが、もっと軽くて小さいPCが欲しいという要望も多かったですね。
遠藤 重さの話が出ましたが、500グラム台の重さというのは画期的でしたね。モバイルPCとうたっていても、1キログラム以上のものがほとんどで、やっぱり重いと感じていました。
安藤 確かに。500グラム台ならペットボトル一本分の重さですから。しかも実際に持った感じでは重量が分散されるので、もっと軽く感じると思います。