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日本HP、アート市場に向けたフラッグシップ大判プリンターを発表

2007年05月29日 16時04分更新

文● 編集部

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日本ヒューレット・パッカード(株)は29日、大判インクジェットプリンターの新製品10モデルを発表した。A1サイズ以上の用紙に出力する大判プリンターの市場は大きく分けて、印刷デザインクリエイティブ用途で用いられる“グラフィックス用途”と、CADなどで作成した図面を出力する“テクニカル用途”の2種類があるが、前者に対してハイエンド機の“HP Designjet Z6100”シリーズ4モデル。後者に対しては、普及クラスの製品として“HP Designjet T1100”シリーズ4モデルと“HP Designjet T610”シリーズ2モデルがそれぞれ投入される。



クリエイティブ用途向けのフラッグシップ機


Designjet Z6100
60インチ幅の出力に対応した『HP Designjet Z6100 60inch』

HP Designjet Z6100シリーズは、2002年9月に発表された“HP Designjet 5500”シリーズの後継製品。印刷ヘッドの2重化とデータ処理のマルチタスク化により、印刷速度を2倍に向上させたのが特徴。

また、用紙の状態に応じて紙送り速度を自動調節する“オプティカル メディア アドバンス センサ”(OMAS)を搭載。温度や湿度の変化で、用紙に伸縮が生じた際にも、印刷品質を一定に保てるようにした。昨年9月発表の下位機種で新搭載された“内蔵分光測光機によるICCプロファイル生成機能”や、従来の染料インク機をしのぐ色再現性と200年の耐光性/耐水性を備えた“HP Vivera顔料インク”なども採用している。

出力サイズが、60インチ幅(約1524mm幅)と42インチ幅(約1067mm幅)の2種類があり、それぞれに対してポストスクリプトソリューションへの対応/非対応が選べる。価格は42インチps非対応のモデルが176万4000円。60インチでps対応のモデルが270万9000円。発売時期は6月下旬。



テクニカル用途には普及クラス機を投入


Designjet T1100
『HP Designjet T1100』

テクニカル用途向けでは、HP Designjet T1100がGigabit Etehrnetや40GBのHDD、256MBメモリーなどを備えた大企業向けの製品、HP Designjet T610がこれらを省いたSOHO/個人向けの製品となる。

ともに3種類のブラックインク(染料系フォトブラック、マットブラック、グレー)を採用し、普通紙でのシャープな線画や光沢紙での忠実な黒の再現、CAD製図で用いられるグレーの豊かな階調表現などを可能にしたという。また、プリントデータの生成速度の向上や、さらにプリントデータの高圧縮率化、プリンター側でデータを展開する際の速度向上など、印刷コマンドの発行から印刷開始までの時間を短縮するための仕組みも強化したという。

24インチ幅(610mm幅)と44インチ幅(1118mm幅)の2種類があり、上位のT1100はポストスクリプトの対応/非対応が選べる(T610は非対応のみ)。価格はT1100が73万2900円(24インチ)から、T610が33万3900円(24インチ)から。発売時期はT1100が先行して6月下旬、T610は7月下旬からとなる。



デザイン用途でシェアを拡大し、大判市場の過半数を手中に


本日都内で開催された発表会には、日本HPの執行役員でイメージング・プリンティング事業を統括する挽野 元(ひきの はじめ)氏などが出席した。

挽野氏
日本HP執行役員の挽野氏

挽野氏は、ほぼ横ばい状態のテクニカル用途に対して、グラフィックス用途の大判インクジェットプリンターの出荷台数は年率6%のペースで増加していくと予測。従来から強みがあるテクニカル分野だけでなく、グラフィックス分野でもトップシェアを取ることで、2008年までに国内大判プリンター市場の52%を取りたいと抱負を述べた。

中でも特に同氏が重視していくとしたのがDFA(デジタルファインアート:高精細な絵画複製)と呼ばれる分野。これまでは、大手のオフセット印刷会社や中小の美術印刷会社に発注せざるを得なかったが、低コストで手軽なインクジェットプリンターを利用する率は増え、年平均で12%の成長率が見込めるという。

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