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【レビュー】毎日気軽に持ち歩ける高望遠&光学手ぶれ補正付きコンパクト

EXILIM Hi-ZOOM EX-V7

2007年03月15日 11時42分更新

文● 行正和義

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クイックな動作が気持ちいい&撮影サンプル

撮影サンプル1 ハイライトのエッジに着色が見られるが、コンパクト高倍率ズーム機の中では描写性は悪くない。発色は鮮やかながら不自然なほどの彩度強調は少ない。絞り優先AE、1/125秒、F9.2、ISO 64。元画像は3072×2304ドットで、600×800ドットにリサイズおよびトリミングしたもの。

実際に利用してみても、やはり高倍率ズーム機を気軽にポケットに入れておけるというのはかなり快適だ。38mm~という広角側の弱さは風景などを撮る場面で物足りない印象が否めないものの、ポートレートや望遠を多用するならこの手軽さはありがたい。素早いAFや短いレリーズタイムラグ、最大画素数でも約1秒という撮影間隔などのクイックな動作は本機ならではの特徴。スリムなボディーも相まって、ポケットやカバンからさっと取り出して遠くの被写体でも7倍ズームの望遠で気軽に撮れる軽快さは、ほかでは味わえない魅力と言えよう。ただし、本体のコンパクトさを優先させたためにしかたないところだが、インターフェースがクレードル専用端子のみとなっていて、クレードル経由でしか充電ができないのは、旅行などに持ち出す場面を考えるとやや不便なところだ。

撮影サンプル2 動く被写体を止めたいとき、ボケを生かしたいときなどマニュアル露出系機能があるのはやはり便利。シャッター速度優先AE、1/800秒、F4.0、ISO 64。

撮影サンプル3 撮影サンプル2と同じ場所から望遠側で撮影。最大望遠で撮影すると描写はやや落ちてしまうものの、35mm換算で266mmをいつでもポケットに入れておける利点は大きい。絞り優先AE、F6.5、1/400秒、ISO 64。

画質に関しては、望遠側ではシャープさが失われがちで、ハイライト周辺でエッジの着色も見られるのが気になった。とはいえ周辺部の色収差などは、屈曲光学系ではよく見られる画質劣化であり、コンパクトなサイズに収まった望遠機にもかかわらず光学3倍クラスのズーム機と同程度に収まっているのは評価できる。

撮影サンプル4 マクロ撮影結果。通常AF時は広角側で30cm~∞、望遠側で1.4m~∞、マクロ時は広角側で10~40cm、望遠側で1~1.5mと高倍率機だけに合焦域は大きく変化するが、ズームレバーを動かしているときに液晶下に表示されるので分かりやすい。絞り優先AE、1/80秒、F10.6、ISO 200。

本機は、高倍率ズームレンズ搭載の望遠機と手軽なスリムコンパクト機のいいとこ取りを実現した貴重な製品と言える。光学式手ぶれ補正搭載の高倍率コンパクト機としては、(株)リコーの“Caplio R”シリーズや松下電器産業(株)の“LUMIX”『TZ3』『LZ7』、ペンタックスの『オプティオ A30』『同 A20』などが挙げられるが、(屈曲光学系を採用したとはいえ)本機ほどスリムコンパクトに収められた製品はない。普段から持ち歩く1台として、また中・上級者のサブカメラとしても、これ1台あればさまざまなシーンに活躍するはずだ。



EXILIM Hi-ZOOM EX-V7の主なスペック
製品名 EXILIM Hi-ZOOM EX-V7
撮像素子 1/2.5インチ有効729万(総741万)画素CCD
レンズ 光学7倍ズーム、f=6.3~44.1mm(35mmフィルムカメラ換算時:38~266mm)
静止画撮影 最大3072×2304ドット
ISO感度 オート、ISO 64/100/200/400/800相当
動画撮影 最大848×480ドット、30fps、H.264/AVC形式
液晶ディスプレー 2.5インチTFT、約23万画素
記録メディア 内蔵11.6MBフラッシュメモリー&SDカード
インターフェース USB、AV出力、DC入力
電源 専用リチウムイオン充電池
撮影可能枚数 約240枚
本体サイズ 95.5(W)×25.5(D)×59.8(H)mm
重さ 約149g(本体のみ)


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