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スイッチでデータセンターが変わる 第76回

新製品Zシリーズでは2Uに40GbEを32ポート

オープンな分散ファブリックを実現するフォーステン

2011年05月31日 06時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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5月27日、フォーステンネットワークスは、データセンターのベンダーロックインを解除する「Open Cloud Networking」というコンセプトを発表。これに基づく分散ファブリックを実現するための新スイッチとして「Zシリーズ ZettaScale」を投入する。

仮想化時代でもネットワークはオープン化されていない

 今回発表されたOpen Cloud Networkingは、ベンダーロックインされることの多いネットワークの分野でのオープン化を狙うもの。米フォーステンの最高マーケティング責任者であるアービット・ジョシブラ氏は、メインフレーム時代からクラウドコンピューティングまでのオープン化の流れを振り返り、「コンピューティング、ストレージなどはオープン化されているが、ネットワークのみが独自のハードウェア、ソフトウェアが使われるクローズな状態」と昨今の状況を分析する。

米フォーステンの最高マーケティング責任者 アービット・ジョシブラ氏

 これに対して、Opne Cloud Networkingでは、自動化、アーキテクチャー、エコシステムという分野でオープン化を実現し、さまざまなデータセンターのニーズに応えるという。具体的には管理の自動化を提供するAPI、汎用のL3プロトコル、L2のTRILLなどのファブリックプロトコル、コントロールプレーン、データプレーンの4つのオープン性を強調した。

Open Cloud Networkingによるデータセンターのカスタマイズ

 これを実現する具体的な製品として紹介されたのが、TeraScale、ExaScaleに継いで「ZettaScale」というシリーズ名を冠したボックス型コアスイッチ「Z9000」だ。2Uのラックマウントサイズで、32ポートの40GbEポート、10GbEを128ポートを搭載する高密度なスイッチで、競合製品と比べて価格やラックスペース、電力消費量が大幅に優れており、「コンテナ型データセンターでもシャーシ型スイッチを入れる必要がなくなる」(ジョシブラ氏)という。

ボックス型コアスイッチ「Z9000 ZettaScale」

 Z9000はオープンな分散コアアーキテクチャーの採用を謳っており、複数のスイッチを組み合わせることで、データセンターファブリックを構築できる。このファブリックは2~160Tbpsの拡張性を持っており、10GbEのサーバーを2万4000台、1GbEのサーバーを16万台を収容することが可能になるという。現状、このファブリックの構築においては、ベンダー独自のプロトコルを用いるところもあるが、フォーステンはTRILLプロトコルを用いており、「独自ファブリックプロトコルを使うところとは、一線を画している」とオープン性をアピールする。標準価格は1500万円からとなる。

アプリケーションを詰めるToRスイッチも

 あわせてシャーシ型コアスイッチ「Z9512」、ToRスイッチ「S7000」も発表した。Z9512も9.6Tbpsのスイッチング容量を誇る19Uのシャーシ型スイッチで、最大480の10GbEポートを搭載できる。一方のS7000は、48の10GbEポート、4つの40GbEポート、そして8GbpsのFCポートを搭載したボックス型スイッチ。こちらはネットワーク、アプリケーション、ストレージの3-in-1統合という機能があり、アプリケーションをアプライアンスモジュールに搭載することができる。ロードバランサーやファイアウォール、あるいは業種独自のアプリケーションを載せることを想定しており、「ラックの中にクラウドが入る」(ジョシブラ氏)という。

ラックにクラウドを格納するToRスイッチ「S7000」

 ソフトウェアのFTOSもオープン化を見据えて大幅に拡張された。Virtual Link Trunkingのようなコントロールプレーン制御、データセンターのファブリックのTRILL、次世代HyperLinkであるEVBなどが新たに実装された。さらに管理を自動化するオープンオートメーションもバージョンアップし、Webインターフェイスの改良やデベロッパーコミュニティ開設、スクリプト倉庫の活用、他社のクラウド管理の統合なども行なわれている。

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