この夏、テアトル新宿にて「サンライズフェスティバル2010夏」というイベントが実施されているのをご存じだろうか?
9月3日まで続く長いイベント期間は、週ごとにテーマが入れ替わり、先週の「アーリーサンライズウィーク」では『戦闘メカ ザブングル』や『銀河漂流バイファム』、『聖戦士ダンバイン』といった、1980年代のサンライズ作品を日替わりで上映し、今週からは「ガンダムウィーク」として『機動戦士ガンダム』の劇場用作品を毎日上映。8月21日には、21時から「みんなの宇宙世紀ナイト!」と題し、オールナイト(午前6時まで)で富野由悠季氏、福井晴敏氏によるトークショーや、ガンダム作品が上映される。
平日はサンライズ作品を毎日レイトショーで上映し、土曜日夜はオールナイトでトークショー込みの夜をがっつりと過ごす、というワケだ。詳細なスケジュールは、サンライズフェスティバル2010夏のスケジュールページでご確認いただきたい。
ところで、このサンライズフェスティバル2010夏、開催前夜の8月7日は「イデオンナイト!」なる一夜となった。ご存じの方もあろうが、『伝説巨神イデオン』(以下イデオン)は1980年5月から1981年1月までテレビ放映され、続く1982年夏には『接触編』『発動編』の2作品が同時上映された、サンライズのアニメーションである。つまり、今年は“伝説巨神イデオン30周年”の年なのである。
最近では、Twitterで女優の坂井真紀さんがイデオンがらみのTweetをして話題になったことも記憶に新しい。弊社電撃ホビーマガジンでも8月号においてイデオン特集を敢行。読者の反応も好評だった。さらにさかのぼれば、往年の名作ゲーム『ゼビウス』も、イデオンの設定から着想を得ていたという事実もある(『遠藤雅伸氏が語る「ドルアーガの塔はE.T.から生まれた」』より)。また、なんと音楽担当はすぎやまこういち氏なのであった。
今回のイデオンナイト!では、監督の富野由悠季氏、キャラクターデザインの湖川友謙氏、そして“イデオンで人生が変わった”とまで言い切る作家の福井晴敏氏が登壇。司会はアニメ評論家の藤津亮太氏だ。次ページからは、このトークショーの模様をお伝えする。
ショー自体、イデオンを観ている人向けのもので、知らない人にはまったくわからない内容であり、かつ「なんだか話が大げさすぎないか?」と思うであろうが、それだけこのイデオンという作品は、特異で衝撃的な内容なのである。観ていない方は、是非レンタルしていただきたい。見終わったらきっと、遠い眼で星空を見上げてしまうことになるはずだ。
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