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ロボコップの強さと切なさが味わえるなりきり系シューター「RoboCop Rogue City」プレイレポ

2023年12月01日 14時00分更新

文● 馬波レイ 編集●ジサトラハッチ

 アスキー読者なら1980年代に劇場公開された映画「ロボコップ」シリーズをご存知の方は多いだろう。殉職した警官が鋼鉄のボディを持ったサイボーグ警官・ロボコップとなって蘇り、巨悪に立ち向かうバイオレンスSF作品。

 本作「RoboCop Rogue City」(11月30日発売)は、そんなロボコップの活躍を自ら体験できる“なりきり系”シューターだ。プラットフォームはPlayStation 5。今回発売元の3gooより先行プレイの機会をいただいたので、エンディングまでプレイした上でのインプレッションをお届けする。

 映画と同じ世界観で展開する本作。舞台となるのは、不条理と暴力が支配する(80年代から見た)近未来のデトロイトの街。プレイヤーはロボコップとなって事件を捜査し、悪漢たちと戦うことでシナリオを進めていく――というのがゲームの大まかな流れ。どんな手触りかのファーストインプレッションは、既報記事を参照いただきたい。

基本は主観視点のアクションシューティング。ロボコップの視点で捜査や銃撃戦を楽しめる

映画さながらのカットシーンもふんだんに用意。印象的なロボのへの字口もよく再現されている

 筆者はロードショー公開された当時にロボコップ、同2を見に行き、その壮絶なバイオレンス描写と人間とロボットの間で苦悩するマーフィーの姿にノックアウトされた。

 それだけに事前情報で、本作では「2」と「3」の間の物語が描かれると知って非常にワクワクしていた。しかも、ロボコップの声とフェイシャルモデルを“元祖マーフィー”ピーター・ウェラーが担当しているだなんて!

マスクを外した中には人間としての名残りである生体パーツが。ちゃんとピーター・ウェラーの顔だ!

 期待に胸をときめかせながらゲームを起動してみたワケだが……結論としては、そんな不安を吹き飛ばしたばかりか、プレイするほどにテンションが高まる“ロボコップ節”に満ちた仕上がりであった。

圧倒的治安の悪さが最高! 緻密に再現されたデトロイトの町並み

 ゲームをスタートしてまず感動を覚えたのは、眼の前に広がるデトロイトの町並み。いたるところにゴミが散らばり、ホームレスやギャングたちがそこら中を闊歩している。「(映画で見て)俺が知ってるデトロイトの街だー!(ロケ地はダラスだけど)」と思わず叫びそうになるほどの感動だ。

 しかも、映画の撮影地を再現した施設もあり、少年に注意を与えたゲームセンターや、クラレンス一味と激闘を繰り広げた(のと同じような)製鉄所も用意されていて、歩いているだけで鳥肌モノ。ついついあちこち見回してしまい、とんだお上りコップさんになってしまいそうになる。

 中でも白眉なのが、デトロイト市警西分署の内部。劇中そのままの光景に気持ちが高ぶるし、シナリオ間ごとの出発地点となることが多い場所だけに何度も目にすることになる。ロボの整備施設があり警官仲間との交流シーンも描かれるなど、“我が家”とも言えるロケーションがしっかりと描かれているのは最高だ。

デトロイト市警の署内。騒々しい受付やロボの整備室、ロッカールームから射撃場など映画で見たままが再現されている

 それだけ緻密なマップであるためか、広さという点では遠慮がちで、出動頻度の高いマップであるダウンタウンで2~300メートル四方ではある。とはいえロボの歩みからすればそれでも十分に広く感じるし、映画の舞台再現という意味ではオープンワールドではなく限定されたマップが適していたのだろう。

あくまで劇場版公開時点からの近未来なのでモニターはブラウン管。ましてやスマホなんて存在しないレトロフューチャーな世界観がカッコイイ

 一方で本物のデトロイト名所であるアンバサダーブリッジ的な鉄吊り橋も見て取れるあたり、架空だけど仮想じゃないデトロイトの街が構築されている印象。これを作り上げたスタッフには拍手を送りたい。

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