書き込み速度だけでなく、読み出し速度も重要!
アクションカムで使うmicroSDカードのデータ転送速度が最大で5倍以上高速になった件
Samsungから同社のUHS-I対応microSDカードの最上位モデルとなる「microSD PRO Ultimate(以下、PRO Ultimate)」が発売される。 最大読み出し速度200MB/s(DDR200対応専用リーダー使用時)と 従来のPRO Plusよりも高速なモデルとなる。今回、このPRO Ultimateの性能をチェックするため、アクションカムの動画撮影用で使用した。体感でわかるほど速度の違いを感じたPRO Ultimateは、まさにアクションカムに最適だった。
アクションカムのデータサイズは大きくなりがち
転送速度で快適度が大きく変わる
筆者はYouTube用の動画撮影をする際に、アクションカムを使うことも多い。そこで気をつけているのが、使用するmicroSDカード。最近のアクションカムはどんどん高性能化しており、4K以上の解像度やフレームレートが100fpsや200fpsなど、高画質なモードで撮影が可能だ。
その反面、録画データも大きくなっているため、データを書き込むmicroSDの品質が重要。書き込みの速度が遅いと、コマ落ちなどが起き正しく動画データが保存されないケースもあるからだ。
動画記録に関しては、UHS-I U3やV30といった規格を満たしているかどうかや、カメラメーカーの推奨するカードを選べば大差ないように思えるが、 案外見落とされがちなのが動画記録後のデータ転送時間ではないだろうか。
そこで、読み書き性能の異なるSamsungのmicroSDカード3製品を使って、 アクションカムでの動画撮影とデータ転送時間の比較検証をした。3製品のスペックは以下の通り。なお、EVO Plus 256GBは普段筆者がアクションカムで使用している製品でもある。
Samsung microSD PRO Ultimate(128GB)
最大読み込み速度:200MB/s、最大書き込み速度:130MB/s、クラス:U3、V30、A2、Class10
Samsung microSD PRO Plus(128GB)
最大読み込み速度:180MB/s、最大書き込み速度:130MB/s、クラス:U3、V30、A2、Class10
Samsung microSD EVO Plus(256GB)
最大転送速度:130MB/s、クラス:U3、V30、A2、Class10
テストに使用したアクションカムは、DJIの「OSMO Action 3」とGoProの「GoPro HERO9」。OSMO Action 3は「4K/120fps」、GoPro HERO9は「フルHD/200fps」で撮影した。一般的な動画撮影は24fpsや25fps、30fpsが標準的なフレームレートだが、アクションカムではそれよりも高いフレームレートで撮影することも多い。
というのも、動画編集時には30fpsなど標準的なフレームレートにするのだが、アクションカムで撮影した映像は決定的瞬間をスローで見せたいときもある。そのときに高フレームレートで撮影しておくと、スローにしてもかくつきを抑えられるからだ。
それぞれのアクションカムでPRO Ultimate、PRO Plus、EVO Plusをセットして撮影した動画を、動画編集ソフトでチェックしてみたところ、いずれもコマ落ちなどしておらず、しっかりと撮影できていた。3つのうち価格的にはEVO Plusがいちばん低コストだが、アクションカムで高画質の動画を撮影する場合、EVO Plusでも十分アクションカムの性能を引き出せるようだ。