3月17日の発売日に先駆け、ファーストインプレッションをお届け

有機EL搭載、ペン+キーボード対応のハイエンドAndroidタブレット<LAVIE Tab T12>の凄みに迫る

貝塚/ASCII

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3月17日発売の12.6型Androidタブレット<LAVIE Tab T12(T1295/DAS)>

 <LAVIE Tab T12(T1295/DAS)>は、NECパーソナルコンピュータの12.6型Androidタブレットだ。

 3月17日の発売日に先駆けて、実機を試す機会を得たので、そのファーストインプレッションをお届けしたい。

アルミ合金削り出しのユニボディーと美麗な有機ELパネル

 主なスペックはQualcomm Snapdragon 870、8GBメモリー、256GBストレージ、12.6型ディスプレー(2560×1600ドット/有機ELパネル/AMOLED)などとなっており、仕様にも表れている通り、クリエイターやハイエンドなマシンを求めるユーザーに向けたモデルだ。

 それでいて、サイズは約285.6(W)×184.5(D)×5.6(H)mm、重量は約565gと、大きすぎたり、重すぎたりしない点も特徴。

 外観は狭ベゼルで非常にモダンだ。アルマイト処理された表面は、サラサラと手触りがよく、かつひんやりとした金属の感触があり、上質だ。

筐体はアルミニウム合金のブロックから削り出して形成されたユニボディーで、非常に剛性感が高い

 筐体はアルミニウム合金のブロックから削り出して形成されたユニボディーで、鋳造やプレスで作られたボディーとはひと味違う。表面を触っただけで、高い密度の金属の塊であることが感じられ、剛性が指先に伝わってくる。無駄を削ぎ落としつつ、物としての魅力を高めたハードウェアの作り込みは、ハイエンドモデルにふさわしい。

 Androidタブレットは各社からリリースされているが、12.6型という大きな作業領域を確保しつつ、ここまで美しいデザインにまとめているモデルはそう多くない。「Android」「ある程度の大きさ」「優れたデザイン」という3つの条件を意識しながら探すと、必ず購入の候補に上がってくるのではないか。

 電源を入れて、まず感じるのが驚くほど美しいディスプレーの品質の良さだ。12.6型でWQHD解像度(2560×1600ドット)というスペックは、ppiに直すと240ppiであり、ハイエンドなスマートフォン相当だ。

 色彩の表現については、有機EL特有の深いコントラストは備えつつ、ヴィヴィッドすぎない。輝度は600ニットで、リフレッシュレートは60Hz〜120Hzの範囲でアダプティブに変化。さらに、HDR10+、DOLBY VISIONにも対応する。

 こうしたスペックにも現れているように、タブレットとしては最上級のパネルを搭載している。初めて電源を入れ、コンテンツを表示したときの「おっ!」という驚きは、ぜひ実機で体感してほしい部分だ。

キーボード&デジタルペン2と組み合わせれば使い方も自由自在!

スタンドカバー付きキーボードと組み合わせたイメージ

 <LAVIE Tab T12(T1295/DAS)>は、純正オプションとして「スタンドカバー付きキーボード」「デジタルペン2」「タブレットカバー」を用意する。これらと組み合わせたフレキシブルな使用感も魅力のひとつだが、最も重量の重いスタンドカバー付きキーボードと組み合わせても、約998gと、1kgを切る重さで利用できる点もウリだ。

 デジタルペン2はマグネットで本体背面に固定できるようになっているが、その状態で、さらに上からスタンドカバーも装着できる。

背面のスタンドは無段階で調整できる

起こして使えば、ラップトップPCのような使用感が得られる

大きく寝かせれば、スタイラスと組み合わせた操作がしやすくなる

 スタンドカバーにはデジタルペン2がちょうど収まる“くぼみ”が設けられている。また、ペンに当たる部分のみをフラップのように起こして、ペンにアクセスすることも可能だ。

ペンを背面にマグネットで吸着させたまま、カバーを装着できる

ペンの部分のみをフラップ状に持ち上げて、ペンにアクセスできる

カバーを併用せず、マグネットのみで吸着させた状態

 スタイラスと組み合わせた仕様を想定しているタブレットで、スタイラスをどこに収納しておくか(あるいは、貼り付けておくか)は各社の工夫が見られる部分だが、背面に固定でき、さらに上からカバーがかけられるというスタイルは面白い。

 キーボードの打鍵感も良好だ。キーボードと組みわせて使うとき、ほとんどの場合は、デスクに設置してタイピングすると思うが、キーボード全体が粘りの強い高剛性の樹脂で形成されているため、膝の上に置いてタイピングしてみても、ストレスを感じなかった。

キーボードの打鍵感は、カバーと一体型のタイプとしては非常にいい

弾性がありつつ、硬い樹脂で形成されている。強めに力を入れても、しなるように変形し、大きく歪むことはない

 もちろん、一般的なラップトップの打鍵感と比較すれば見劣りはするが、カバータイプのキーボードとしては、相当に優秀な打鍵感を実現している。トラックパッドの反応も良く、非常にスムースだ。スムースなだけでなく、「とても自然」とも形容したくなる。「このくらいの速度で、このくらい動かすと、ポインターはこのくらい動くだろう」という狙い通りに、指の動きにポインターがしっくりと追従してくれる。

 画像処理や映像編集などでは、こうした細かな使用感が効率に直結してくるから、念入りに調整を繰り返したのではないだろうか。

 スタイラスの使用感も良く、4096段階の筆圧感知に対応しているため、本物の筆記用具のような微妙な“はらい”なども表現しやすい。実験のために、あえてディスプレー表面に手をつきながら簡単なイラストを描いてみたが、誤作動も全く起きなかった。

手をディスプレーに接触させながら描いたが、常にデジタルペン2の入力が優先され、手にはまったく反応しなかった

薄いボディーから飛び出す驚きの重低音

 最後に、音質にも触れてみたい。

 <LAVIE Tab T12(T1295/DAS)>は、上下(横向きにした際は左右)に2基ずつ、計4基のスピーカーを備えている。スピーカーはJBL製で、125dBというダイナミックレンジを実現している。

 コンテンツを再生してみると、低音域の耳にずっしりと迫って来るような音圧感がよく再現できていると感じた。近年、音楽でも、映画でも、低音域のうなるようなサウンドをふんだんに取り入れているコンテンツがよく見られるようになった。

 普段からタブレットを使って映画鑑賞や音楽鑑賞を楽しんでいるユーザーは、本機なら、一段高いレベルの音質でコンテンツを味わえるだろう。音響エンジンである「DOLBY ATMOS」にも対応しているので、対応しているコンテンツも積極的に楽しみたい。

上下(横向きにした際は左右)に2基ずつ、計4基のスピーカーを備えている

スピーカーはJBL製で、125dBという高ダイナミックレンジを実現

 前モデルの<LAVIE Tab T11(T1195/B)>と比べて200%に向上したという処理性能の高さ、非常にレベルの高い筐体の作り込み、ディスプレーの美しさ、スタイラスやキーボードと自由に組み合わせて使えるフレキシブルな使用感、そして音響性能の高さ。<LAVIE Tab T12(T1295/DAS)>は、どこをとっても、安価なAndroidタブレットとは一線を画する存在だ。ハイエンドなタブレットを求めている人が、AndroidというOSを普段から好んで使っているなら、おそらく最高の選択肢のひとつになるだろう。

<LAVIE Tab T12(T1295/DAS)> 主なスペック
CPU Qualcomm Snapdragon 870 3.2GHz(1コア)+2.42GHz(3コア)+1.8GHz(4コア)(計8コア)
メモリー 8GB
ストレージ 256GB
ディスプレー 12.6型(2560×1600ドット、有機EL、静電容量式タッチパネル)
インターフェース USB Type-C、microSDカードスロット
サウンド機能 JBL製Quadスピーカー、ステレオマイク
通信規格 無線LAN(IEEE802.11ax/ac/a/b/g/n)+Bluetooth 5
内蔵カメラ フロント:約800万画素、CMOSカメラ、固定フォーカス
リア:約500万画素、広角CMOSカメラ、固定フォーカス+有効画素数約1300万画素、CMOSカメラ、オートフォーカス
バッテリー駆動時間 約10時間
本体サイズ 約285.6(W)×184.5(D)×5.6(H)mm
重量 約565g
OS Android 11

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