CPUはCore i7-10750Hを採用、期間限定のサマーセールでお得に買える!

GeForce MX350とCore i7搭載で快適にできることが大幅に増加! 11万円台の高コスパ15.6型ノートPC「mouse K5」

文●周防克弥 編集●八尋/ASCII

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「mouse K5」

 マウスコンピューターから発売されている一般向けブランド「mouse」シリーズの中でも人気の、15.6型ディスプレーを採用する「mouse K5」。CPUは、モバイル向けCore i7を、さらにディスクリートGPUとしてNVIDIAの「GeForce MX350」を搭載。グラフィック系の処理を強化することで、画像編集や動画編集といったエンタメ用途にも対応できるパワーを持つのが特徴だ。

 価格は標準構成で13万1780円からだが、8月18日までのサマーセールの期間中は11万5280円からで購入できる。今回はもっとも気になる処理能力を確認するため、各種ベンチマークテストを行なったのでレポートしよう。

内蔵グラフィックスと比べると性能は結構向上する!

 mouse K5の試用機のスペックを再確認しよう、CPUは1世代前とはなるものの、第10世代で6コア/12スレッドで動作する「Core i7-10750H」。TDPは45W、ベースクロックは2.60GHzでターボブースト時には最大で5.00GHzまで上昇する。

 それこそハイエンドノートにも搭載されており、性能面の実績がある。第11世代のモバイルプロセッサーはコードネーム「Tiger Lake」と飛ばれるモバイル向けのプロセッサーが早くに出始めていたが、低消費電力型のCPUで13.3型や14型の薄型軽量傾向のモバイルノートに多く搭載された。しかし、15.6型クラスに乗るTDP45WクラスのCPUはまだ出始めたばかりということもあり、安定性の面では第10世代のほうが安心感がある。

 ディスクリートGPUにはNVIDIAの「GeForce MX350」、Pascal世代のアーキテクチャを採用しビデオメモリを2GB搭載している。グラフィック重視系やフレーム数を気にするようなゲームでの運用はちょっと厳しいが、GPUへの負荷があまり高くない画像編集や2Dのデザイン、DTP系の処理においては内蔵グラフィックよりは格段に処理能力が上がるだろう。

 なおGeForce MX350のGPUコアはGP107で、GTX1050と同じGPUコアを採用している。CUDAコア数も640基でGeForce GTX 1050と同じだが、ノート用ということもあり消費電力は75Wから25Wに下げられ、メモリーバンド幅も狭くなっている。しかし、GeForce GTX 1050は一世代前のMaxwell世代のアーキテクチャだったこともあり、総合的な性能はGeForce GTX 1050に迫る性能を持っていると考えられる。

 メモリーは8GB×2枚の16GB、ストレージはPCIe3.0対応のNVMe接続512GB SSDを搭載しており、よほどのメモリーを大食いするようなソフトでなければ、今回の試用機の構成であるベースモデルで、十分に実用性がある。

 今回のテストでは、mouse K5のパフォーマンスを最大で発揮できるよう、付属のマシンの動作設定を行なう「Control Center」で、もっとも高いパフォーマンスが高くなる「パフォーマンス」を選択、電源モードも「最も高いパフォーマス」を選んで測定している。

出荷状態ではControl Centerで「エンターテイメント」、電源モードは中間の「高パフォーマンス」が選択されているが、テスト時には両方の項目で一番性能が出る設定で測定している

 なおデフォルトだとControl Centerでは「エンターテイメント」が選択されており、電源モードは中間の「高パフォーマンス」が設定されている。さらにNVIDIAコントロールパネルの3D選定の管理で、「優先グラフィックプロセッサ」をデフォルトの「自動選択」から「高パフォーマンスNVIDIAプロセッサ」に変更している。

こちらでは内蔵グラフィックスとディスクリートGPUのどちらを優先動作させるかが設定できる。バッテリーの持続時間や発熱を気にするなら「自動選択」がいいが、パフォーマンス優先なら「高パフォーマンスNVIDIAプロセッサ」にしておこう

 まずは内蔵ストレージの転送速度をチェックしておこう。試用機にはADATA製の512GB SSDが搭載されていた。CrystalDiskMarkでチェックしたところ、シーケンシャルリードで約2000MB/秒、ライトで1400MB/秒と、PCIe3.0接続なのを考えると十分な速度だ。

シーケンシャルリードで最大2000MB/秒オーバーが出ている。PCIe3.0接続のストレージとしては十分に速い

 マシンの作業をエミュレートして総合的に測定する「PCMark10」は、定番のベンチマークテストだ。様々な作業をテストし作業内容毎のスコアもわかるので得意不得意がわかる。

総合スコアは「4773」と、Core i7-10750H搭載機として十分なスコアが出ている。ディスクリートGPUを搭載していると考えると若干低い気もするが、「Essentials:9136」「Productivity:7198」あたりはかなり高いスコアになっている

アウトプットの欄を見ると「Photo Editing」で内蔵グラフィックスが動作している。この辺がMX350動作になれば「Digital Content Creation」のスコアはもっと伸びる可能性がある

 一般的な作業をチェックする「Essentials」のスコアは「9136」と高めだ。とくに「App Start-up Score」が「12707」、「Web Browsing Score」が「8279」と単純にCPU性能が高いのが確認できる。事務系の処理をチェックする「Productivity」も「7198」と十分以上のスコアで、テキスト入力、表計算等の事務系の処理ではまったくもって不満はないだろう。

 「Digital Content Creation」が「4487」というのは、ディスクリートGPUを持ってるわりにはちょっと低い印象だが、アウトプットを見ると「Photo Editing」で内蔵グラフィックが動作しているのが確認できる。内蔵グラフィックスとディスクリートGPUのどちらを利用するかはソフト側の問題なので仕方ないが、GeForce MX350のみでの動作なら、もっとスコアは伸びたのではないかと思う。

 続いてGPUの性能をチェックするベンチマークテスト「3DMark」だ。DirectX12で動作する「Time Spy」と、DirectX11で動作する「Fire Strike」のテストを行なった。本来3DMarkは3Dゲームプレイ時の性能をチェックするためのベンチマークテストなので、GeForce MX350ではちょっと荷が重いが、参考までに計ってみた。

Time Spyのスコアは「1518」、内訳はGPUが「1341」でCPUが「6107」とCPU性能は十分に足りているがGeForce MX350ではちょっと厳しい

Fire Strikeのスコアは「4142」、内訳はGPUが「4529」でCPUが「15964」、こちらもCPU性能は足りており、GeForce MX350でもなんとかなるかも? といった感じだ

 そもそもが3Dゲームが快適に動作するかを確認するためのテストなので、GeForce MX350には負荷が高いベンチマークではあるが、DirectX11を使用するFireStrikeは思ったよりもスコアが伸びている。これなら3Dゲームでも軽めだったりグラフィックをあまり重要視していないMMORPGあたりは遊べるだろう。

 ということで軽めのMMORPGのベンチマークテスト「ドラゴンクエストX ベンチマークソフト」を計測してみた。ドラゴンクエストXはサービス開始から随分時間が経っていることもあり、推奨環境はそれほど高くなく、内蔵グラフィックでも設定次第では動作するゲームでもある。

「ドラゴンクエストX ベンチマークソフト」の結果

テスト中の状態をタスクマネージャーを表示してモニタリング。CPU負荷は低く余裕がある。内蔵グラフィックスとGeForce MX350の両方が動作していて、内蔵グラフィックは30%弱、MX350は80%弱とこちらもまだ余裕がありそうだ

 テストはフルHD表示で画質も最高設定にしたが評価は「とても快適」スコアは「9419」と余裕で動作した。内蔵グラフィックでも解像度を落としたり画質設定を下げれば遊べるが、mouse K5ならキレイな画質を保ったままでも十分に遊べる性能がある。

 続いて多少重めなMMORPGである「ファイナルファンタジーXIV:漆黒のヴィランズ」を実行した。テスト時の設定はフルHD表示、高品質(デスクトップPC)、ウインドウモードで、これはFFXIVベンチの設定を初期化した状態だ。また最近FFXIVベンチがバージョンアップしたので、同じ設定で「ファイナルファンタジーXIV:暁月のフィナーレ」もテストした。今後の参考になればと思う。

フルHD解像度で画質は高品質(デスクトップPC)、ウインドウモードでスコアは「8011」評価は「非常に快適」と、解像度や画質の設定を気にすることなく高いグラフィック描写で遊べる

テスト中の様子。CPUの使用率は20%前後、内蔵グラフィックが20%程度でMX350は40%前後で動作。余裕がありそうだ

新しくなったFFXIVベンチも参考に計測。スコアは「7789」で評価は「やや快適」と、漆黒のヴィランズバージョンよりも若干重くなっているようだが、こちらでも設定の見直しは必要ないだろう

CPU負荷が低いのは後半のシーンということもあるかもしれない。タスクマネージャーを見る限りでは漆黒のヴィランズバージョンとあまり差は感じない

 テストではフルHD解像度、画質は高品質(デスクトップPC)と、しっかりグラフィック描写を楽しめる設定でパソコンへの負荷を気にせずに遊べる性能が出た。内蔵グラフィックでも一応動作はするものの、解像度か画質設定を若干気にする必要があるが、GeForce MX350が搭載されていることでこれくらいの負荷のゲームなら余裕で遊べる性能があることがわかる。

 重めのゲームベンチ「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION BENCHMARK ver1.2」でも計測。デフォルト設定になっているフルHD解像度、標準品質、ウインドウモードで測定した。こちらは、そこそこの性能があるGPUを要求するゲームのベンチマークとなっている。

スコアは「2400」評価は「やや重い」となり、やはりグラフィックの負荷が高くなるようだ

CPUは20%程度の負荷で余裕があるが、MX350はほぼほぼ100%に張り付いていた

 FFXVはGPUへの負荷が高く、GeForce MX350では設定をある程度見直さないと快適とはいえない。なお画質の設定を軽量品質にすればスコア「3318」評価「普通」となるので、設定を調整すれば遊ぶことも可能だ。

 ベンチマークテストを行なってみて、総合的な性能はかなり高いと感じた。3Dゲームやグラフィックを重視するゲームとなると設定を下げる必要があれば、それなりに遊ぶことができる。またウェブブラウジングや事務処理は余裕で行なえ、複数のソフトを立ち上げても標準で16GBメモリーが搭載されていることもあり、動作はかなり快適だ。内蔵グラフィックのみのパソコンに比べてグラフィック系の処理が分散されることもあり、日常的な動作でもかなり快適に動くだろう。

 次回は個人的に気になっているクリエイティブ系のソフトを使って、実際の作業を行なってみる。高性能なCPUとコストパフォーマンスの高いGPUの組み合わせは、GPUへの負荷が低いソフト、まさに写真編集系のソフト向きの構成ともいえるので、「Photoshop」や「Photoshop Lightroom」での実作業をレポートしよう。

mouse K5の主なスペック
CPU Core i7-10750H(2.6GHz~最大5.0GHz)、6コア/12スレッド
グラフィックス GeForce MX350
メモリー 16GB(8GB×2)
ストレージ 512GB SSD(NVMe対応)
ディスプレー 15.6型(1920×1080ドット)
内蔵ドライブ
通信規格 有線LAN(1000BASE-T)、無線LAN(IEEE 802.11ax/ac/a/b/g/n)、Bluetooth 5.0
インターフェース USB 3.1 Type-C、USB 3.0×2、USB 2.0、HDMI出力、Mini DisplayPort、有線LAN端子、ヘッドフォン/ヘッドセット出力、マイク入力、SDカードリーダー
サイズ/重量 およそ幅359.5×奥行238×高さ22.8mm/約1.95kg
OS Windows 10 Home(64bit)