ASCII BESTBUY AWARD 2018において、「HUAWEI P20 lite」がエントリースマホ部門の金賞を獲得するなど、5製品が受賞したファーウェイ。
2019年の展望や現在の同社を取り巻く状況も含めて、ファーウェイデバイス 日本・韓国リージョンプレジデントの呉 波(Oliver Wu)氏に話をうかがった。
――ASCII BESTBUY AWARD 2018において、ファーウェイ製品はスマホで3機種、ノートPCのMateBookシリーズがPC部門で2機種が受賞しています。
呉氏(以下、同) 弊社としては、このような賞をいただけたことは非常に光栄に思います。
――2018年を振り返ると、ドコモ夏モデルに「HUAWEI P20 Pro」が採用されたのが大きな話題になりました。あらためて振り返られてどういう年になったと感じておられますか?
ファーウェイは日本市場ですでに12~13年に渡り、携帯端末を提供してきましたが、2018年はすべての販路を対象にしたメーカー別ランキングで初めて上位5位に入りました(MM総研による2018年度上半期のデータ)。
また2018年は、ほぼすべての通信事業者、MVNO各社、大手量販店にスマートフォンを提供した年になりました。さらに消費者が日本全国どの都市の販売店に行っても、ファーウェイの端末を見られるようになりました。この点は過去の状況とは大きく変わるものです。
――HUAWEI P20 ProはASCII読者にも特に評価が高いスマホでしたが、日本のユーザーがそうした評価をした理由をどう分析していますか?
実は我々は、日本市場を世界の中でも、最も難しい市場だと考えています。どういう部分で難しいのかと言えば、とにかくお客さんが厳しい目で製品を選んでいるからです。
HUAWEI P20 Proは高い評価を受けた製品ですが、この製品だけが特に優れているというわけではなく、長年ファーウェイが日本市場に取り組んできたことがクチコミによって広がり、もたらされた結果だと考えています。だからこそ弊社は特にクチコミを重視しており、製品の設計・生産・サービス・安全面に至るまで、最高基準を自分たちに課して、日本の消費者の皆さんに合格を貰える製品を提供してきました。
HUAWEI P20 Proだけに注目して言うと、世界で初めてLeicaトリプルカメラを搭載した端末で、スマートフォンを通してAIの機能を提供した製品でもあります。日本の消費者の皆様には弊社のイノベーションや先進性を見ていただけたのではないかと思っています。
――HUAWEI P20 liteもエントリースマホ部門で金賞を獲得しています。ファーウェイのスマホとしてどういう部分に共通点がありますか?
弊社のラインナップには、フラグシップもミドルレンジもありますが、扱いを特に分けていなくて、一律に見ています。品質にしても設計にしても、分け隔てなく同じ基準を用いて製造しています。異なるのはあくまで搭載されている部品や機能に留まります。どのセグメントの端末であっても製品性能を極めて、よりよいエクスペリエンスを消費者にお届けしたいと考えています。
――2019年以降、日本のユーザーにさらに受け入れられるために力を入れていきたい部分などはありますか?
まず「消費者第一」は変わりなく続けていきます。そして、スマートフォンを中心に、スマートホーム、ヘルスケア、タブレット、PCなど、あらゆるシナリオにおいてスマートライフをお届けしたいと考えています。
また5Gの時代になっても、AI/AR/VRなどの分野で革新を起こして、最終的にはユーザーニーズを満たした新しい価値を創出できる製品とソリューションをご提供してきたいと思います。
――ここに来て、ファーウェイを取り巻く環境として、逆風となっている部分もあります。あらためて日本のユーザーや購入を検討している消費者にメッセージがあれば教えてください。
ファーウェイは一貫して、サイバーセキュリティーとプライバシー保護を最重要事項として力を入れてきました。我々の商業的な利益をこれよりも優先させることはありません。
どの製品に関しても発売する前に数千項目の厳格な試験をパスしていますし、政府機関、通信事業者、独立した認証機構、そうした組織による厳しい安全性の検証と試験を通っています。
さまざまな疑いの声や目がありますが、今まで確実な証拠が提出されたことはありません。こういった悪意に満ちた報道については、法的な処置をとって、本来あるべき自社の権益を守るようにしています。
弊社としてはこれからも変わらず、「消費者第一」を掲げて、価値のあるイノベーションを継続させて、皆様に選ばれるような製品をお届けしていきたいと考えています。