Classiは7月5日、「Classi」を活用する全国約170校の生徒約2万人の学習記録データを分析し、成績向上につながる効果的な指導方法や学習方法についての検証結果を発表した。
Classiは、先生の授業や生徒指導、生徒の学習を、ICT技術でサポートする学習支援プラットフォーム。2014年に提供を開始し、2100校以上の高等学校に導入され、生徒80万人以上が利用しているという。
検証ではClassiに蓄積された学習記録データおよび、高校生を対象とした総合学力テスト「進研模試」の統計データを用いて、ICTをどのように活用すれば成績向上につながるのかについて検証している。
結果としてClassiの「WEBドリル」や「学習動画」を多く活用している学校ほど、成績が向上する傾向が見られたという。検証によって、デジタル学習コンテンツの利用と偏差値の変化に正の相関が見られたことから、成績向上には一定の学習量が必要ということが、あらためて裏付けられたとしている。
Classiの「メッセージ機能」を活用し、先生と生徒がコミュニケーションを多く取っている学校も、成績が向上する傾向が見らたとのこと。また、先生から生徒へのメッセージの送信回数が多い学校ほど、WEBドリルや学習動画の利用率が高いこともわかったという。この結果から、先生から生徒への働きかけには、学習促進の効果があることがわかったという。
Classiの「学習記録機能」を活用し、生徒が学習進捗を多く記録する学校も、偏差値の上昇幅が大きいという傾向が見られたという。また、先生からのフィードバックが多い学校も、成績が向上する傾向があったとのこと。
「学習記録」について分析してみると、生徒の記録に対して、先生が一方的にフィードバックするだけでは学習に向かうモチベーションアップの効果が薄い。たとえフィードバックが少なくても生徒が主体的に学習記録を記入している学校の方が、成績の伸び幅がより大きいという結果が見られたとのこと。
これらの結果から、学習が習慣化するまでは、ある程度先生からのフィードバックが必要だが、最終的には生徒自らが学習習慣をコントロールすることが成績向上につながると同社は考えているとのこと。