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デル、プラスチック・リサイクルなど人類に貢献するレポート

2018年07月02日 14時45分更新

文● 上代瑠偉/ASCII

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 デルは6月20日、人々の生活環境向上を実現する持続可能なデザインと、テクノロジーアプリケーションに焦点をあてた「2020 Legacy of Good」レポートを発表した。本レポートは、2018年度(2017年2月4日~2018年2月2日)における活動の概要を網羅。社会、従業員、環境に、同社が継続して進めている長期的なコミットメントを示しているという。本レポートおよび活動は、持続可能で実りある未来づくりに対し、デルの企業としての責任により根ざしているとのこと。「2020 Legacy of Good」の目標達成に向けて動きを加速したとしてる。

 デルの目的は、テクノロジーを通じた人類の進化を牽引することだという。目的達成のために、デルが実施していることの1つが「Legacy of Good」の取り組みとのこと。Legacy of Goodは、デルのテクノロジーとノウハウを、人類と地球にとって、最も高い価値を発揮できる部分で活用する取り組みだという。デルにとって、環境への影響の軽減、透過的なサプライチェーンのサポート、将来における多様性のある人材環境、十分なサービスを受けていないコミュニティーの発展を実現するイノベーション(革新)への投資を意味するとしている。

すべてのインドの患者が同レベルの処置が可能に

 デルは、今日の世界が直面している課題の多くを解消できる手段はコラボレーションだと考えているという。2018年、インド政府とTata Trustsのコラボレーションを基盤に、クラウドベースのアナリティクス・ソリューション「Digital LifeCare」をリリース。Digital LifeCareは、インド国内150地域の30歳を超える、3700万人近くの国民の健康診断の質を高めるとともに、政府による全国を網羅した健康状態のトレンドの追跡管理をサポートする。

 インドの全人口のおよそ3分の2は農村地域の住民だが、Digital LifeCareアプリによって、医学士ではない医療従事者でも、インタラクティブ・モジュールにしたがって患者を診察でき、すべての患者が同レベルの処置を受けられる。詳細はレポートを見てほしい。Digital LifeCareアプリは、インド政府が全国民の健康状態のトレンド分析のために重要なデータも提供するとのこと。

プラスチックのリサイクルなどを実施

 デルは、人類の未来の進歩を実現するうえで循環経済の移行は不可欠でだと考えているという。サプライチェーンの深い経験と知識、デザイン戦略、世界規模のエレクトロニクス・リサイクリング・インフラストラクチャーがあるデルは、幅広い分野で持続可能なデザイン・イノベーションを切り拓いてきたとしている。

 今回のレポート期間中、デルはクローズドループ式のプラスチック・リサイクルを欧州のエンタープライズ・ポートフォリオに採り入れ、電子廃棄物からの35000ポンド(約16トン)以上のプラスチックを新しいエンタープライズ製品としてリサイクルした。Goodwill Industries社とのパートナーシップを基盤にしたDell Reconnectなど、グローバル リサイクル プログラム、資産の再販、リサイクル・サービスでは、2000万ポンド(約9072トン)以上のプラスチックと金を新しいコンピューター部品としてリサイクルしている。デルは2013年以降、累計で7300万ポンド(約3万3110トン)のリサイクル材料を新製品に使用。2020年の目標である1億ポンド(約4万5360トン)に向け、順調に進んでいるという。

 金でもクローズド・ループ式のアップサイクルを実施し、電子廃棄物からの金を「Dell Latitude 5285 2-in-1」の新しいマザーボード、ニッキー リード氏が創設したBayou with Loveとのパートナーシップによるジュエリーライン「The Circular Collection」に利用している。Trucost社の調査で、デルのパートナーWistron Green Tech社の金の再利用プロセスは、従来の金鉱石からの精製プロセスに比べ、環境への影響が99%低いことが明らかになっているという。同プログラムは「CES 2018」で「Best of People’s Choice Award」を受賞。

 2018年、グローバル・トラッキング・テクノロジーをパイロット運用し、使用済み電子機器に責任あるリサイクルのモニタリングを実施。自社独自の電子追跡プログラムのパイロット運用に加え、Basel Action Networkと連携し、消費者からの引き取りプログラムにも追跡システムを展開中。複数の追跡手段を併用することで、米国のリサイクル・パートナー向けのハイレベルな標準の遵守を確保するための可視性と透過性が高まるとする。結果は、パイロット期間の終了後12ヵ月以内に報告予定。

 回収した海洋プラスチックを原料とするパッケージで「XPS 13 2-in-1」ラップトップを出荷。CESで「Best of Innovation Award」を受賞した同パッケージは、年内から幅広い「XPS」ライン、商業製品ポートフォリオの出荷分にまで広げる予定。この活動の規模をさらに広げるために、デルはLonely Whaleが創設したNextWaveと連携。NextWaveは、関係者に経済的・社会的メリットをもたらしながら海洋プラスチックのユースケースを製造にまで広げることに取り組んでいる企業のコンソーシアム。NextWaveは5年間で海に流される飲料水ボトル6600万本に相当する、300万ポンド(約1360トン)のプラスチックの再利用を目指しているという。NextWaveのコミットメントの一環として、デルは世界各地の同社施設でプラスチック製ストローを使用中止予定とのこと。

 質の高い労働環境および世界中のサプライヤーに持続可能なアプローチを確立するために、革新的かつ多様で倫理にかなった透過的なサプライチェーンの維持に確固とした姿勢で取り組んでいるという。新しいVR(仮想現実)エクスペリエンスは、ユーザーがサプライヤーの工場を見学可能。工場従業員の労働環境を知れるとともに、顧客と従業員が参加するエンゲージメント・セッションを見られるという。サプライチェーン・サイトで360度動画を公開中。そのほか、詳細はニュースリリースを見てほしい。

人とテクノロジーが同じ目標に

 デルのCRO(最高レスポンシビリティ責任者)であるクリスティン・フレイザー氏は「人とテクノロジーが同じ目標に向かって連携したときに何が可能になるのか。Legacy of Goodプログラムには、その可能性が反映されています。当社のお客様、パートナー、従業員はかつてないほどこの取り組みを重視しており、私たちは人的・物的資源の展開、廃棄物を排除したデザイン、多様性の積極的な受け入れ、また最も大きなニーズを満たすため の、革新的な手段を引き続き追求していきます」と述べている。

 Dell EMCのAPJ(アジア太平洋地域および日本)コマーシャル担当プレジデントであるアミット・ミダ氏は「APJ地域は、人々、地域社会、地球環境のために、テクノロジーと潜在的な可能性の間に強いつながりがあることを示すうえで、重要な役割を担っている地域です。この地域はイノベーションを促進する力があるだけでなく、イノベーションとテクノロジーがどのように有意義な変化を促進するのか、また人類の未来の進歩をサポートするのかということを示す、いくつかの最も優れた例の発信地でもあります」と述べている。

 Dell EMCのAPJエンタープライズ担当プレジデントであるデビッド・ウェブスター氏は「APJ地域の企業は、共通の目標に向かって一丸となり、良い方向に向けてテクノロジーを活用することで、自分たちがどれほどインパクトをもたらすことができるのかということを、かつてないほど明確に意識するようになっています。『Legacy of Good』の取り組みによる成果をお客様および広く世界と共有することによって、当社も目に見えない形でこのような変化の実現に投資しているということを示すことができます。また、これらの目標がどれほど大切なものなのか、お客様との関係においてどれほど中核的な位置付けとなっているのかということも示しています」と述べている。

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