受信設備を新しくする場合
ハードルは高いがすべての放送を見られる
4K放送を最大限楽しむ場合に大きなハードルとなりそうなのが、受信設備の刷新だ。ただし、これについても最低限アンテナとケーブルを用意すればいい。
部屋の向き(適切な方角にアンテナを向けられるか)の問題があるが、ベランダなどにアンテナを設置し、ケーブルで4Kチューナーにつないでしまえば4K/8K放送をすべて受信できる。
問題は建物の共有受信設備を4K/8K放送に対応させたいという場合で、ブースターから分配器、ケーブル、アンテナ端子までごっそり入れ替えなければならないケースもありそう。特に集合住宅などではなかなか難しいと思われる。
4Kチューナー機器の登場はこれからが本番
このように、4K放送を最大限楽しむにはいくつかのハードルをクリアする必要があるが、逆にある程度妥協するなら意外と簡単に楽しめそう。
ピクセラのPIX-SMB400はOSにAndroid 8.0を採用しており、手持ちの4Kテレビをスマートテレビとして利用できる。逆に考えれば、テレビをスマート化するついでの4K放送も受信できるデバイス、と考えてもお得感がありそうだ。
一方、東芝映像ソリューションの4Kチューナーは外付けHDDへの番組録画をサポートするとしており、簡易4Kレコーダーとして使えて便利だろう。
なお、どちらも8K放送の受信はできないとしているほか、4Kチューナーの発売は今秋以降となる。これは4K/8K放送から採用される新しい著作権保護システム「ACAS」のチップの市場投入が9月頃の予定であるため。
おそらく秋よりも前に他社から製品が発売される可能性も少ないだろう。
ただ、秋までにメーカー各社から4K/8Kチューナー内蔵テレビやレコーダーが発表されると思われ、この秋冬は製品ラッシュとなる可能性が高い。これからどんな製品が出てくるのか注視したい。