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KTUの自作キーボー道第1回

人はなぜキーボードを自作するのか? “キーボー道”への誘い

2018年03月12日 12時00分更新

文● 加藤勝明 編集●北村/ASCII編集部

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全体のサイズにもこだわる

 テンキーがあるとその分机を占領するので、テンキーなしの配列を好む人もいる。ファンクションキー(Fキー)は、使わない人にとっては無駄なスペースだし、カーソルキーは使うが、PgDnやHomeといったナビゲーションキーは使わない人もいる。

 フルサイズのキーボードはさまざまな機能のキーを一度に詰め込める点は有利だが、自分の欲しい機能をコンパクトにまとめたキーボードに美しさを見いだす人もいるだろう。

 自作キーボードの世界もこれを反映してか、フルサイズのキーボードよりも、コンパクトさを追求したキーボードの方が多い。単純にキースイッチの数が少なくて済むので、予算が抑えられるというメリットもあるが。

テンキーなしキーボードは「TKL(TenKeyLess)」とも呼ばれるが、フルサイズキーボードに対したパーセントで小ささを表現する。Fキーなし、ナビゲーションキーなしのものは「60% TKL」だ。写真のPFU「Happy Hacking Keyboard」が代表例
「60% TKL」の自作キーボードではKBC「Poker」クローンがメジャーだ
80% TKLはFキーとナビゲーションキーはあるが、テンキーの部分だけないキーボードを指すことが多い(%の数値に厳密性はない)。代表例としてはFilco「Majestouch 2」だ。写真はInput Club「K-Type」
40%にまでなると、キー数はかなり制限されてくる。数字キーは他のキーと併用して打鍵する必要があるが、人差し指~小指はホームポジションから上下1段しか動かないので、運指さえ体得してしまえば楽に打てる。写真はMagicforce「smart 49-key Mini Mechanical Keyboard」

 また、JISやANSIといったキー配列のほかに、キーの並び方にも注目したい。世間一般では、キーボードの下の段へ行くほど少しずつ右ズレる「Row-Staggered」と呼ばれる並びがデファクトスタンダードになっている。

 だが、これはホームポジション(左手ならASDF)に指を置いた時に、ナナメ右下に指を動かす効率の悪い運指になる。

 そこでエルゴノミクスを考慮したキーボードでは、指を自然に上下させただけで(タイピング的に)正しいキーに到達できる「Column-Staggered」、自作キーボード界では格子状に配置されている「Ortholinear」といった並びも採り入れられている。

 「指の運指コスト」を抑えることで、タイピングのストレスを少しでも減らすのが目的だ。

Row-Staggered配列では下の段に行くほど1/2Uまたは1/4Uずつ右にずれる。通常は右へ右へずれる。ホームポジションから指をナナメに動かす必要があるので、効率としてはよろしくない配置だ。写真は75% TKLキーボードであるKBTalking「Race II」
指の長さに合わせキーが縦にずれるのがColumn-Staggered、あるいはColumnar Layoutと呼ばれる。写真は変態キーボードとして有名なKinesis「Advantage USB」
Column-Staggeredは、[F]に置いた指を真上に動かせば[R]、真下で[V]にリーチできるなど指の移動負担が少ないため、エルゴノミクス志向の強いキーボードで用いられる
キーを整然と格子状に並べたOrtholinear(Matrix Layout)は、自作キーボード界でも注目度の高い配列だ。指の上下動が自然なのに加え、キーボード自体をコンパクトにできる。写真はOrtholinearかつ40% TKLキーボードの代表といえるOLKB「Planck」
最近自作キーボード界隈では左右分離型がちょっとしたブームだ。自分の腕を置きやすい場所に配置できるので、肩への負担が少ない。写真は日本でも自作ブームをおこした分離型40%キーボード“レツプリ”こと「Let's Split」
一番下のフルサイズキーボードから80%、60%、40%と小さくなるに従い、キー数も減る。減った分はキーコンビネーションで補うしかないが、このキー配置にもキーボー道住人それぞれの美学とこだわりがある

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