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ずぼら美容がブーム!入浴中にできる肌ケア商品が続々登場

2017年11月23日 06時00分更新

文● 大来 俊(ダイヤモンド・オンライン

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家事に仕事に忙しく
美容にかける時間がない!

忙しい女性に支持されている「時短」コスメ。最近はインバスケア、つまり「お風呂に入りながらのスキンケア」ができる商品が続々と誕生している

 現代の30~50代の女性は、仕事や家事、子どもがいる家庭では子育てなどで、目まぐるしい毎日を送っている人も多いだろう。「それは男性も一緒」と、育児や家事に意識高めのイクメンは反論するかもしれない。だが、日々の時間の使い方で、男女で決定的に異なるタスクが一つある。それは「美容」だ。

 多くの女性にとって、美容は日々のルーチンであり、不可欠な習慣。若い世代を中心に美容に取り組む男性が増えているとは言え、一般的には女性とは意識も時間のかけ方も異なり、「性差」があるのは間違いない。だが、女性の社会進出が加速する中、美容のための時間が削られ、いわば“ワーク・ビューティー・バランス”を保つのに悩む女性が増えているのが実情だ。

 こうした女性の窮状を救うべく、国内の美容関連各社がさまざまな問題解決型商品を提案している。キーワードは「時短」。例えば、朝の洗顔、スキンケア、保湿下地が60秒で終わるという「サボリーノ 目ざまシート」(BCLカンパニー)、塗ったまま寝られる「ミノン アミノモイストRG」(第一三共ヘルスケア)、化粧水、美容液、乳液、クリーム、パック、化粧下地の6役を1個で担う「サナ なめらか本舗 とろんと濃ジェル エンリッチ」(常盤薬品工業)など、いずれも“オールインワン型”あるいは就寝中や朝の支度と同時にできる“ながら型”で、美容時間を短縮できることから人気だ。

 市場調査会社の富士経済は、時短ケア化粧品市場が、2016年の1086億円から17年は7.1%増の1163億円に伸びると見込む。

 最近、各社が新たな“ながら型”を投入するフロンティアとして、熱い視線を送っているのが「風呂保湿(インバスケア)」だ。お風呂場でカラダを洗うだけで手軽に保湿ができる商品が、「hadakaraボディソープ」(ライオン)、「ラメランス ボディウォッシュ」(クラシエ)など続々と登場し、売上を伸ばしている。

入浴後のケアを怠ると
肌が“過乾燥”に!

 肌に潤いを与えるイメージが強いお風呂だが、実はある重大な問題が隠されている。それは、入浴すると、保湿どころか、逆に過度に乾燥するリスクもあるという事実だ。

「お風呂上りに浴室を出ると、急激なスピードで乾燥が始まり、やがて入浴前よりも水分量が低くなる“過乾燥”の状態に陥ります。これは皮脂やNMF(天然保湿因子)、角層細胞間脂質といった、本来肌に備わっている保湿物質が一時的に流出し、肌の水分を保てなくなることが原因です。実験から、入浴前より皮膚水分量が高いのはお風呂場を出てから10分後までと分かっており、保湿リミットは10分です」と、東京都市大学教授で入浴医学の第一人者である早坂信哉氏は話す。

 小さい子どもがいる家庭なら分かると思うが、一緒にお風呂に入ると、上がった後は子どもをタオルで拭いたり、パジャマを着せたりすることが優先になり、自分のケアは後回しになりがちだ。あるいは、やり残した家事に少し時間を割いただけでも、10分などあっという間に経ってしまう。待っているのは、せっかくお風呂に入ったのに肌が乾燥してしまう悲劇。それを回避するためにも、インバスケアの重要性は高まっているのだ。

 インバスケア商品の発売ラッシュが続く中、お風呂に入りながら簡単に肌の保湿ケアができる商品が、今年9月に発売された。洗顔後、泡を顔に塗ってパックし、3分ほど経ってから洗い流すだけで、保湿持続効果が得られる「専科 パーフェクトホイップマスク」(資生堂)だ。セリシン、加水分解シルク、グリセリンなど天然由来の保湿成分を配合し、泡を洗い流しても潤いが持続する独自技術を採用している。

「蒸気に満ちたスチーム効果によって肌が柔らかくほぐれるため、お風呂場はスキンケアをするのに理想的な環境。ほぐれた肌に泡状の保湿成分が浸透して、お風呂上がりの乾燥を防ぐ」と、エフティ資生堂 パーソナルケアマーケティング部 専科ブランドマネージャーの山ノ井千草氏は説明する。

発売後3週間で
年間見込みの7割を出荷

 前出の早坂教授が検証した実験では、お風呂の中で保湿ケアを行った場合、何も塗布しない場合に比べ、お風呂上がり1分後では2倍近い皮膚水分量を保持でき、入浴前以上の水分量を60分キープできることが分かった。「お風呂での保湿は、過乾燥予防に効果的であり、保湿リミットは延ばせる可能性が高まる」と言う。

 試しに、筆者の40代前半の妻が使ってみた。感想を聞いてみたところ、「泡だから手軽に塗れて、湯船の中で多少の汗をかいても流れ落ちてこない。泡はクリームタイプと違って、すすぎがラクな点も良い。湯上がり後、すぐに乾燥を感じないから、子どもの世話をした後で余裕を持って基礎化粧品を塗れる」と、満足げだ。

 以前、お風呂の中で使っていた貼るタイプのパックは、空気が入らないように顔に密着させるのを面倒がってやめてしまったが、パーフェクトホイップマスクはいつの間にか習慣化できている。

「女性は美容ができていないと罪悪感を抱いてしまいがち。一方で、今の生活者は、時間を上手に使いたい意識が強い。湯船につかりながらの保湿ケアなら、“賢く美容できている自分”を実感でき、その点も満足感につながる要素なのです」(山ノ井氏)。パーフェクトホイップマスクは9月13日の発売から3週間で、年間見込みの7割を出荷するなど、好調な滑り出しだ。

 インバスケアは、専門コーナーを設けるドラッグストアもあるなど、ブームの兆しが見え始めた。冬に向けて需要はより高まっていくことが予想され、風呂場での肌ケアをめぐる商品間の熱い戦いは、これからが本番になりそうだ。

(大来 俊/5時から作家塾(R))


※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら

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