マルチスレッドで圧倒的な性能差を見せる
ベンチマーク結果
今回公開されたのは「Ryzen 7 2700U」と「Ryzen 5 2500U」の2製品であるが、CineBenchではシングルスレッドではやや劣るもののマルチスレッドでは圧倒的な性能差を見せる。
その他のアプリケーション性能もかなり優秀である。特にCineBenchは、デスクトップ向けの「Core i5-7600K」よりも「Ryzen 7 2700U」の方が高い性能を示すという数字も今回公開された。
アプリケーション起動に関しては、Bristol Ridgeとの比較であるが、20~40%の高速化が実現されたとする。
GPU性能については、あえてDirectX 12の3DMark TimeSpyを実行しており、圧倒的な性能差を見せている。
主要なゲームでのフレームレートは下の画像の通り。内蔵グラフィックを使いながらのゲーミングノートを構築できるレベルとされる。
最後がバッテリー寿命で、特にVP9の再生ではBristol Ridgeの2倍の電池寿命があるとしている。
以上のことから、Raven Ridgeは年末あるいは来年の早い時期に登場するはずだ。すでにLenovoの「IdeaPad 720S」、Acerの「SWIFT 3」、HPの「ENVY X360」の3機種が「Ryzen 7 2700U」および「Ryzen 5 2500U」を搭載すると発表しており、さらに製品は続くかもしれない。
デスクトップ向けのRaven Ridgeを待っているユーザーは、もう少し我慢してもらう必要があるだろう。
この連載の記事
-
第767回
PC
Lunar LakeはWindows 12の要件である40TOPSを超えるNPU性能 インテル CPUロードマップ -
第766回
デジタル
Instinct MI300のI/OダイはXCDとCCDのどちらにも搭載できる驚きの構造 AMD GPUロードマップ -
第765回
PC
GB200 Grace Blackwell SuperchipのTDPは1200W NVIDIA GPUロードマップ -
第764回
PC
B100は1ダイあたりの性能がH100を下回るがAI性能はH100の5倍 NVIDIA GPUロードマップ -
第763回
PC
FDD/HDDをつなぐため急速に普及したSASI 消え去ったI/F史 -
第762回
PC
測定器やFDDなどどんな機器も接続できたGPIB 消え去ったI/F史 -
第761回
PC
Intel 14Aの量産は2年遅れの2028年? 半導体生産2位を目指すインテル インテル CPUロードマップ -
第760回
PC
14nmを再構築したIntel 12が2027年に登場すればおもしろいことになりそう インテル CPUロードマップ -
第759回
PC
プリンター接続で業界標準になったセントロニクスI/F 消え去ったI/F史 -
第758回
PC
モデムをつなぐのに必要だったRS-232-CというシリアルI/F 消え去ったI/F史 -
第757回
PC
「RISC-VはArmに劣る」と主張し猛烈な批判にあうArm RISC-Vプロセッサー遍歴 - この連載の一覧へ