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通販・ECを始めるために必要なこと…成功するネット通販講座(1)

2017年10月27日 10時33分更新

記事提供:通販通信

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とにかくネット通販をやりたい!成功させたい!

ネット通販成功の秘訣を基本から解説します!

「ネット通販(EC)を始めたい!」と考えてはいるけれど、「知識がない」「ノウハウがない」「どうしたらいいかわからない」「何から手をつけたらいいかわからない」という企業や担当者の方は沢山いるのではないでしょうか。

 この連載では、通販・ECを始めるために必要な知識の“超”基本的なところから、専門的な部分まで徹底的かつ、わかりやすく解説していきます!「立ち上げノウハウ系のネット記事はたくさん見たけど、専門的な横文字が多くて正直よく分からない」と思った方もご安心ください。通販通信編集部が総力を挙げて、スタートアップのネット通販事業者をサポートします。

 「ネット通販(EC)の始め方」「ネット通販(EC)の成功のさせ方」「ある程度の規模まで達したネット通販(EC)をさらに売り上げ拡大させる方法」までをお伝えしていきます。「すでにネット通販を始めているがうまくいってない」という人にも、きっとお役に立つ内容になっています!

ネット通販を始めたい理由は・・・

 ネット通販を始めたい理由には、

・メーカーで働いているが、自社の商品を通販で売りたい!

・通販会社や周辺企業で働いているが、独立して自分でやりたい!

・とにかく売上を拡大させたい!その手段として通販が一番良さそう!

・上からのお達しで「稼ぐにはとにかくネット通販だ!」と言われて、何が何でも新規事業として始めなきゃいけない・・・

 などなど・・・色々あると思います。

 さて、ネット通販を成功させるに先立って「動く前に、しっかり考える」ことが何よりも重要だとお伝えしたいと思います。

 「なんとなくでもいいから、とにかく始める」と前のめりになりがちですが、「何をどうやってやるべきか」をまずしっかり検討するべきです。どんな局面でも、一つずつ戦略を練っていきましょう。戦略とは「ターゲット」と「ターゲットに提供できる価値」を掛け合わせて考えていけば、導き出すことができますこの連載では、読者の皆さんが「戦略」を立てるお手伝いをしていきます。

 それではここからは、「売りたい商品がある」という前提でお話を進めていきます!

売り場は、「独自ドメイン」?「モール」?それとも両方?

 ネット通販7つの売り場

 第1回目となる今回は、ネット通販を始めるために最低限必要なことをお伝えします。ネット通販を始めるには大前提として「売り場」を決めなければいけません。やり方としては「独自ショップ(通販サイト)だけで展開する」「ECモールに絞って商品を販売する」「独自の通販サイトを運営しながら、ECモールにも出店する」の3つが考えられます。もちろん「モールから始めて、段階的に独自サイトも手がけて行く」もしくはその逆もありえます。さて「モール」と一口にいっても、実は山のようにあります。

では、考えうる「売り場」はどんなものがあるでしょうか。大きく下記7つが考えられます。

  • 独自ドメイン(自社通販サイト)を用意する
  • 「Amazon.co.jp」「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」といった知名度抜群で集客力のある大手モールに出品・出店する
  • リクルートライフスタイルが展開する「ポンパレモール」、KDDIコマースフォワードの「Wowma!」、ジオシスの「Qoo10」といった新興モールに出店する
  • インスタントECと呼ばれる「BASE」「STORE.jp」を使って、低コストで簡単に商品を販売する。
  • 「メルカリ」「ヤフオク!」「フリル」といったオークション・フリマサイトを使って販売してみる
  • 「ZOZOTOWN」「SHOPLIST」(ともにアパレル)」「ぐるなび食市場(一般食品)」「らく〜だモール(シニア向け商品)」など、商品ジャンル特化型のモールに出店・出品をする。
  • 地方自治体や商工会議所などが運営する、県産品モール、特産品モールに出品・出店する

 モールにはそれぞれ違った特性があります。予算やリソースが潤沢にあるのであれば、「独自ドメインもやりながら、全部のモールに出してみる」という方法もあります。が、現実的ではないでしょう。では、「どこに出したらいいのか?」。それは、商材やコンセプト、販売戦略によって異なります。「誰もが知っている有名なモールにお店を出しておけば(商品を出品しておけば)、自動的に売り上げがたつ」なんてことはありません。自社の戦略に合わせた最適な「売り場」を検討しましょう。「戦略」不在のままネット通販を始めるのは極めて危険です。じっくり「売り場」戦略を練りましょう。

自社の立ち位置を分析し、売り場を選択

例えば、

・型番商品なら商品ページがすでにあるAmazon.co.jpに出店する

・中古商材を販売するならオークション・フリマサイトが売りやすい

・「スマホからの集客に強いところで売りたい!」ならQoo10

・「予算がないけどすぐに始めたい!」ならインスタントECを活用する

・デザインにこだわり徹底的にブランディングしながら事業を進めたいなら独自ドメインのECサイトで展開する

などなど・・・

 「売り場」毎の特性を念頭に、「売りたい商品のターゲットはどんな人か?」その商品が設定したターゲットに提供できる「価値」は何か。さらに付け加えて、「予算」「リソース」「目的」「目標」「理想」などを掛け合わせて考えると、やれることは限られてくるはずです。そうすると自社にとって最適な最初の「売り場」はどこか?自ずと答えは出てくるはずです。

「ショッピングカート」「物流」「決済」「集客」「CRM」を考える

 モールに出品・出店せず独自ドメイン(自社サイト)で展開していくためには、自社の商品特性などを踏まえた上で最適な「ショッピングカートシステム」を導入する必要があります

 これらも全て、「思いつき」や「なんとなく」ではなく、局面ごとにしっかりと戦略を練りましょう。

 売り場・カートが決まったら、今度は・・・

「商品をどうやって配送するか、出荷業務をどうするか(物流)」

「どんな支払い方法を用意するか(決済)」

「どうやってお客さんを集めるか(集客)」

「お客さんに長く付き合ってもらうためにどんなことをするか(CRM顧客関係管理)」

などを決めていきましょう。ただ単にコストだけでなく、戦略に基づいてシステムやサービス、ツールなどを選んでいかなければ、思うように売上は上がらず、当然利益を得ることもできません。繰り返しになりますが何よりも重要なのは「戦略」です!

 さて、ステップアップしてきたら「マーケティングに本気で取り組む」を実践していきましょう!そして、「スタートアップ」ではない規模まで大きくなってきたら今度は、「カート」「物流」などあらゆることを再考していきましょう。

 では次回からは、商材の特性ごとに最適なカートシステムの選び方について紹介していきます。

(久保泰隆)

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