このページの本文へ

前へ 1 2 3 4 5 次へ

プリンストンが販売する高機能ストレージ「Drobo」を活用しよう 第26回

ネットワーク経由の冗長化にも対応

新登場!Drobo 5N2はSOHOのタスクもこなせる5ベイNAS

2017年06月14日 11時00分更新

文● 飯岡真志、編集 ●金子/ASCII.jp

提供: プリンストン

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

Droboのラインナップってどうなってたっけ?

 Droboのラインナップのうち主にコンシューマー向けの製品は、エントリーモデルと主力モデルのDAS(Direct Attached Storage)型と、NAS(Network Attached Storage)型の計3種類がある。長らく連載を続けさせてもらっていることもあり、これらの3種類は去年から今年にかけてモデルが一新されたり、バリエーションが追加されたりした。

 DAS型のうちのエントリーモデルは、4ベイのDrobo(無印)と2.5インチHDDを利用するDrobo Miniがあったが、2016年にDrobo 5Cという主力モデルとまったく同じ外見の新エントリーモデルが登場した。なおDrobo 5Cの登場に合わせて、Drobo(無印)とDrobo Miniはディスコン(販売終了)となっている。

 主力モデルのDAS型については、従来モデルのDrobo 5Dに加えて、Drobo 5Dtという上位モデルが登場した。Drobo 5DtはDrobo 5Dのインターフェースを強化(ThunderboltからThunderbolt 2)し、SSDキャッシュモジュールを標準装備としたものだ。

 Drobo 5CとDrobo 5Dtはいずれも2016年の後半に登場したもので、きっとNAS型のDroboについても新型が出るのではないかと予想していたら、思ったとおり2017年3月にDrobo 5N2が発表になった。そして6月になり国内でもDrobo 5N2の発表&発売となったわけだ。

「http://drobo-jp.com/」に並ぶDroboのNASモデルシリーズ。中央にあるのが新製品の「Drobo 5N2」

Drobo 5N2はどこが変わった?

 というわけで、今回は新登場のNAS型DroboであるDrobo 5N2を紹介する。新しい点を解説する前に、まずは他のNAS型モデルと主なスペックを比較してみよう。

表 Drobo 5N2とNAS型Droboのスペック
製品名Drobo 5N2Drobo 5NDrobo B810n
ドライブベイ558
データ保護シングル or デュアル
最大ボリューム容量(TB)646464
データの自動配置(要SSD)--
ホットデータキャッシュmSATA SSDスロット(mSATA SSDモジュール別売)ドライブベイにSSDを1本挿入するとホットデータキャッシュ機能が有効に(2本or3本だとデータの自動配置機能になる)
ギガビットEthernetポート212
Drobo DR-
DroboApps

 ものすごくざっくりとした説明をすれば、Drobo 5N2はDrobo 5Nと同様の5ベイ筐体に、Drobo B810nが備える機能の大部分を搭載してきたモデルと言える。以降、各機能を紹介していこう。

デュアルギガビットEthernetポート

 Drobo 5N2の見た目で分かるDrobo 5Nとの差異は、ギガビットEthernetのポートが2つに増えている点だ。2つのポートの用途は複数あり、複数のネットワークとの接続、故障に備えた冗長化(フェイルオーバー)、そしてリンクアグリゲーションが挙げられる。リンクアグリゲーションとは、複数のネットワーク接続を束ねて、仮想的に1つの接続として扱うことで、帯域を向上させる仕組みだ。

 データサイズが大きくなる一方の昨今、ギガビットEthernetの約120MB/sec (1000Mbps)という帯域は決して十分なものではない。ギガビットEthernetを超える帯域の規格として、10ギガビットEthernetやマルチギガビットEthernetも登場しているが、対応するスイッチやNICが高価なこともあって、それほど普及していない。

 そういう状況下で、リンクアグリゲーションはあまりコストをかけずに広帯域を実現するテクノロジーであると言える。もっとも、クライアント側のNICがギガビットEthernetのままでは、当然それ以上の性能は出ない。そのような環境では、リンクアグリゲーションの効果は「複数のクライアントからギガビットEthernetでアクセスした場合に、性能低下しにくい」という形になる。

Drobo DR

 Drobo 5N2の新機能のもう1つが、Drobo DRへの対応だ。DRは「Disaster Recovery」の意味で、Drobo 5N2を2台用意してDrobo DRの設定を行うことで、一方からもう一方への自動バックアップが実現する。同じネットワーク内でのバックアップだけでなく、VPN環境を用意すればインターネットを介した遠隔地へのバックアップも可能だ。メインのDrobo 5N2が故障した際にも、サブのDrobo 5N2へのフェイルオーバーが可能だ。

 Drobo B810nの機能で、Drobo 5N2に導入されなかったのは、データの使用頻度によって自動的に記録先(HDD or SSD)を変更する「自動再配置機能」くらいだろう。この機能は、ドライブベイが5台のDrobo 5N2ではあまり有効ではないという判断なのだろう。


 

(次ページ、「写真で見るDrobo 5N2」に続く)

前へ 1 2 3 4 5 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

ピックアップ