2013年2月に登場した「Xperia Z SO-02E」は、国内ではドコモのみが発売し、auの「Xperia UL SOL22」は「Xperia Z」をベースにした別の端末になっていましたが、2013年10月に発売された「Xperia Z1」は、ようやくドコモとauの2キャリアから発売されることになりました。
本体は基本的には「Xperia Z」と同じコンセプトのオムニバランスデザインという形状で、フラットでかつ均等のとれたスクウェアなデザインですが、明らかに手に持った質感が上がっています。
「Xperia Z」のフレームの部分は樹脂製になっており、特に本体色がパープルのモデルはちょっとぶつけるだけで塗装がはがれてしまうこともありましたが、「Xperia Z1」はアルミ製フレームということもあり、塗装がはがれる心配もなく、見た目の質感もかなり向上しています。
ただし、同じ5型ディスプレー(1920×1080ドット)にもかかわらず、縦横のサイズがアップして厚みも増え、「Xperia Z」と比べると本体がひと回り大きくなっています。
カラーバリエーションはブラック、ホワイト、パープルですが、パープルカラーは背面を見ると「Xperia Z」より青みがかって鮮やかになり、フレーム部分がシルバーっぽくなっているので、同じ色でも随分と印象が違います。
本体は防水仕様ですが、イヤホンジャックにはやっとフタがなくなりました。microUSBやmicroSDカードスロットにはカバーがありますが、チャチさはなくなり閉めた状態ではとても綺麗なラインに見えます。
ディスプレーの上にある通知ランプも、ひっそりとした丸いアナがピコーンと光る仕様の「Xperia Z」から横長のバー状に変わり、かなりしっかりと視認できるようになっています。ちょうど本体の下面にステレオスピーカーも入っていることもあり、再生音も明らかに聞き取りやすくなっています。
ディスプレーで写真を見ると「トリルミナスRディスプレイ for mobile」の恩恵でキレイに見えるのは従来どおりですが、動画まわりが一段階進化して、高画質エンジンの「X-Reality for mobile」が搭載されたのもこの時です。
「X-Reality for mobile」をオンにして動画を見ると、細かい部分の再現性から色のノリが以前のそれまでの「モバイルブラビアエンジン2」より明らかに良くなっており、動画を見る楽しみがひとつプラスされたようでした。ちなみに「Xperia Z1」にはフルセグも搭載されていました。
そして「Xperia Z1」から劇的な進化をしたのがカメラです。背面カメラは、コンパクトデジタルカメラに一般に使われているサイズの1/2.3型約2070万画素のイメージセンサー「Exmor RS for mobile」を搭載してきました。
画像処理エンジン「BIONZ for mobile」や明るく広角撮影ができる「Gレンズ」が入ったり、3倍まで拡大できる全画素超解像ズームも使えます。今までのスマートフォンでは考えられないほどカメラのレベルが上がったので、当時は相当な驚きがありました。
この頃からカメラアプリが急激に充実してきます。カメラ撮影するときに「長押し連写」すると「速度優先連写」時で1秒間に最大10枚静止画が撮れたり、「タイムシフト連射」ではシャッターを押すと、そこを境に前後1秒間に30枚、合計61枚もの写真を高速が撮れたりします。
写真を撮ったらその前後の時系列に連続写真が残っていて、指でなぞるとコマ送りの動画みたいに再生しながら、2Mの画像を確実にお気に入りを残せたりします。
「AR effect」は、カメラごしのXperiaの画面ににょきにょきと木が生えたり、恐竜がいたり、海の中にいるみたいに魚が泳いだりというエフェクトが楽しめます。自分側にカメラを向けると、自分の頭にキノコの帽子がくっついたりと、同じテーマでも背面カメラと正面カメラで使い方が違って遊べます。
「Info-eye」は、撮影したワインや本の文字を読み込んで関連情報を出してくれるというもので、例えばワインを撮影するとワインの銘柄とか生産地が出てきたり、書籍を読み込むとタイトルから著者、内容にいたるまでが出てきます。まだ特定の情報に限られるものの、こういったものが発展するとおもしろそうだな、と夢を見させてくれるアプリでした。
「Xperia Z」を随分と気に入って使っていたところに「Xperia Z1」が登場し、見た目には厚みが増してたりベゼルが太く見えたりとスタイリッシュさが若干減ってるしなー、と敬遠気味に見ていましたが、静止画や動画を綺麗に見れたり、ステレオスピーカーになって音もよくなっていたり、カメラ性能が格段に上がっていたりと、明らかに性能がアップしていたこともあり、相当魅力的に感じられたモデルでした。
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