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Xperiaヒストリー 第13回

手のひらサイズの高性能機「Xperia Z1 f」:Xperiaヒストリー

2016年01月16日 09時00分更新

文● 君国泰将 編集●南田ゴウ

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 2013年10月に発売された「Xperia Z1」といっしょに登場した機種がもうひとつありました。それがコンパクトをウリにした「Xperia Z1 f」です。

 Xperiaの正当な進化としてみると「Xperia Z」から「Xperia Z1」という流れなのは十分わかってはいるのですが、すっかり大型化してしまった感のあるスマホの中で、「Xperia Z1 f」はとても可愛らしく思えたのです。

 実際、4.3型ディスプレーの画面サイズを小さいとカテゴライズするかという話もあるのですが、スペックとしてもSnapdragon 800(2.2GHz×4、クアッドコア)や、メモリー2GB、1/2.3型約2070万画素カメラ、そして防水・防じん対応といった 「Xperia Z1」と同等の性能をもちながら、手の中に収まるサイズ感のバランスがたまりません。

 「Xperia Z1 f」を細かくみると、4.3型液晶の解像度は720×1280ドット、「Xperia Z1」のフルHD(1080×1920ドット)ではなかったり、ストレージ容量が半分だったり、赤外線やフルセグ/NOTTVといった機能がありませんが、約65(W)×9.4(D)×127(H)mmというコンパクトさはかなり魅力です。

 ディスプレーの解像度は数値を気にするとどうしても物足りなさを感じるのですが、実際に使い出すと違和感は大きいものではなく、「トリルミナス ディスプレイ for mobile」や高画質エンジンの「X-Reality for mobile」もしっかり入っており、写真も動画もちゃんと綺麗に見えるため、いつのまにか不満は消えてしまいます。

「Xperia Z1」と比較すると厚みこそ0.9mmほど増えますが、横幅では9mm短く、高さも17mm短く、重さは「Xperia Z1」の約171gに比べて約140gと31gも軽くなるため、このインパクトは相当大きいものがあります。

 実際に手に持ってみると、やはり横幅がかなり小さいことと、サイドラインのなだらかにラウンドしている形状により手にピッタリとフィットして、これがまた心地よさにつながります。

 本体は「Xperia Z」シリーズに通じるオムニバランスデザインのフラット形状なのですが、背面のガラスパネルの透明感といい、サイドのメタルフレームが手に持っていても高い質感を感じられ、とても心地よかったのです。

 カラバリはブラック、ホワイト、ピンク、ライムの4色。特に筆者が購入したライムの鮮やかな色! インパクトも強烈でその質感とともに、相当なお気に入りになりました。

 もちろん防水・防じんでイヤフォン端子はキャップレス防水なところまでは良いのですが、SIMカードスロット、microUSB端子、microSDカードスロットのそれぞれにひとつづつカバーがあり、すべて開けるとかなりプランプランします。

 microUSBからの充電はキャップの開け閉めがものすごくめんどうなので、マグネット端子からの充電一択ですね。

 快適だったのはやはりカメラ機能で、「Xperia Z1」と同じ1/2.3型約2070万画素のイメージセンサー「Exmor RS for mobile」に、画像処理エンジン「BIONZ for mobile」やF値2.0の明るいGレンズを搭載。

 物理シャッターボタンで全画素超解像の3倍ズームとシャッターが使え、スマートフォンでしかもこのコンパクトさという点からすると、カメラ性能にはかなり満足できました。

 もっと「Xperia SX」なみにコンパクトなタイプが欲しい! と思う気持ちもありましたが、スマホ画面を使うにはそこそこ使いやすいサイズで、いたってふつうに電話もウェブブラウズもSNSもアプリを使うにも困らなくて、きちっと動いてくれるスペックとコンパクトさのバランスがなかなか絶妙です。

 気に入ってしまい、これ以降の同サイズの後継モデルと続く「Xperia A2」や「Xperia Z3 Compact」、「Xperia J1 Compact」、「Xperia Z5 Compact」と買い続けることになるのでした。


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