MVNO他社のSIMカードも利用できた!
Y!mobileのSIMカードでは十分な速度が出ることがわかったが、MVNO他社のSIMカードを利用したときの結果が気になるところ。そこで筆者が普段使用しているドコモ系MVNOのSIMカードを試してみた結果を紹介しよう。
利用したのはビッグローブの「BIGLOBE LTE・3G」のnano SIMカードだ。SIMカードをスロットにセットすると、問題なく電波を受信できていた。APN設定を行なう際に、プロファイルとして「mopera U (Xi)」などの項目が表示されたことから、もしかするとY!mobile以外のプロファイルも用意されているのかもしれない。ただし、MVNOのプロファイルは含まれていなかったため、手動で設定している。
ドコモ系MVNOのSIMカードを挿した状態で通信速度を計測してみた結果は、上りで12.28MBps、下りで8.67Mbpsだ。先ほどのY!mobileの通信速度よりは低いものの、筆者が日常的に利用している速度とほぼ変わらない。とりあえずは問題なく利用できた、と言ってもいいだろう。
Surface 3の対応バンド(LTE)
だがSurface 3が国内で対応するLTEのバンド幅はBand 1(2.1GHz)/3(1.7GHz)/8(900MHz)の3種類のみ。これはソフトバンク(Y!mobile)が利用する帯域とまったく同じ構成だ。Surface 3自体はさらにハードウェアとしてBand 7(2.6GHz)/20(800MHz)にも対応しているが、これは海外で利用されている帯域で、日本では利用されていない。
Surface 3の対応バンド(LTE) | |
---|---|
国内 | 国外 |
バンド1(2.1GHz)、バンド3(1.7GHz)、バンド8(900MHz) | バンド1(2.1GHz)、バンド3(1.7GHz)、バンド7(2.6GHz)、バンド8(900MHz)、バンド20(800MHz) |
大手通信キャリアの対応バンド | |
---|---|
キャリア | 対応バンド |
ソフトバンク | バンド1(2.1GHz)、バンド3(1.7GHz)、バンド8(900MHz) |
ドコモ | バンド1(2.1GHz)、バンド3(1.7GHz)、バンド19(800MHzGHz)、バンド21(1.5GHz)、バンド28(700MHz) |
au | バンド1(2.1GHz)、バンド11(1.5GHz)、バンド18(800MHzGHz)、バンド26(850MHz)、バンド28(700MHz) |
上記の仕様からau系MVNOならバンド1、ドコモ系MVNOならバンド1/3(ただしバンド3は東名阪エリア周辺)で接続することになる。対応バンドが少ないと十分な速度が出ないこともあり、また地域によってはつながりにくいかもしれない。今回のテストではドコモ系MVNOのSIMカードでも十分な速度が出ているが、LTE通信の最大パフォーマンスを求めるなら、Y!mobileのSIMカードを使ったほうが無難だといえる。
もっともいくら高速に通信できるとしても、PCからの接続はモバイル端末に比べてデータ転送量が多くなるため、注意が必要だ。光回線と同じ感覚で利用すると毎月の決められた容量を短期間でオーバーしてしまう可能性が高い。動画の視聴やファイルのダウンロードは避けたほうが安全なわけだが、そうなると通信速度は超高速である必要ない。Y!mobile以外のサービスでも、問題なく利用できるはずだ。