PAM(iPad Apps Music)とはDTMよりもお気楽お手軽簡単にiPad(とその周辺機器)を用いてスマートな音楽制作を楽しもうと、私フジムラが提唱しているコンセプトです。2ヵ月ぶりの今回は「BeatMaker 2」をメインに据えて進めていきたいと思います。BeatMaker 2を選んだ理由は、MIDIデータの打ち込み、音声データの録音/編集、ミックスまでをひとつで完結させることができるからです。
前回は「Music Studio」(関連記事)をメインに、足りない部分はさまざまなアプリを組み合わせて補完しました。BeatMaker 2のスペックを見る限り、PAMに求められる要素を単体でクリアできるのではないか。そんな期待を胸に、楽曲制作に当たってみました。
※ 制作手順は最終ページにまとめてあります。合わせてご覧ください。
BeatMaker 2 | |||
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価格 | 2000円 | 作者 | INTUA |
バージョン | 2.5.3 | ファイル容量 | 513.9 MB |
カテゴリー | ミュージック | 評価 | (4) |
対応デバイス | 全機種 | 対応OS | iOS 5.0以降 |
シンプルなUIにクオリティーの高い音色
BeatMaker 2を立ち上げてプロジェクトの作成をすると、最初に楽器の選択を求められます。DRUMS、KEYBOARDはMIDIデータを打ち込むチャンネル、AUDIO TRACKはWAVデータを扱うチャンネルとなり、SOUND STOREでは追加の音色パッケージを購入可能。
まずはリズムを固めたいので、DRUMSを選びました。
DRUMSは16個のパッドが配置されたリズムマシンで、さまざまなジャンルに応じた68種のプリセットが用意されています。今回はDrum&BassカテゴリーからLoud Stuffをチョイス。バスドラムやスネア、ハイハットといった各パーツの単発サンプルだけでなく、ベースやシンセなどの演奏パターンが組み込まれたループパッドもあり、便利です。ループを基本に単発サンプルでアクセントを加えるような使い方もアリでしょう。
ドラムパターンができたので、次はベースラインを足していきます。画面左上のホームアイコンをタップすると、チャンネルを選ぶ窓が開き、ここで+INSTR.を選択。すると、新しいチャンネルが作られ、最初の画面に戻ります。
ベース音色が含まれているKEYBOARDから、BassやBrass、Synthesizerといったカテゴリーに分かれたプリセット音色(全111種類)のリストが表示されます。今回はスタンダードなJazz Bassにしましたが、弾いているうちにもう少し派手さが欲しくなってきました。
BeatMaker 2では各チャンネルごとに3つまでのエフェクターを使えるので、INSERT FXにOVERDRIVEを差し込み、軽く歪ませてやることに。
INSERT FXは全部で12種類のエフェクターがあります。EQにDELAYやREVERBといった必須定番はもちろん、FILTERやAUTO PANなどの飛び道具系も。ひとつひとつの機能もシンプルです。FX BUSのチャンネルを作れば、複数のチャンネルにまとめてエフェクトをかけることもでき、複雑でトリッキーな音作りも可能。
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