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前田知洋の“タネも仕掛けもあるデザインハック” 第2回

トランプと日付の意外な関係~“数字”と記憶について考える

2012年10月12日 09時00分更新

文● 前田知洋

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 マジックのクライマックスで、「あなたの選んだトランプは何でしたか?」とセリフをいうと、「え~と、忘れちゃいました…」なんて答える人がたまにいる。これ、そんなに観客だけを責めるわけにもいかない。なぜなら、トランプの数字は、1~13までと、中途半端な数。マークは4種類あるけれど、色は黒と赤の2色、という人が記憶しにくい奇妙な組み合わせだからだ。

トランプの数字がなぜA~Kまでの13種類なのか?

 現在、最もポピュラーな世界標準のトランプは52枚の数札と2枚のジョーカーで構成されている。なぜ、数字が1~13なのか? よく知られているのは、「カレンダーに対応していたから」という説。

ジョーカー(左)とエキストラ・ジョーカー(右)

 テレビドラマの好きな方は、ピンと来るかもしれないけれど、ワンクール(3ヶ月)は13週間で、FOXで放送されたアクションドラマ『24 -TWENTY FOUR-』も、当初は13話までしか放送が確約されてなかった。

 話をトランプとカレンダーの話に戻すと、1年間はトランプの数札と同じ52週間で、すべての数字を合計すると364になる。そこにジョーカーをプラスすると365になり、閏年にはもう1つのエキストラ・ジョーカーを使えばカレンダーの日数と同じになる。

 以前、こんな話をツイッターでつぶやいたら、「回帰年(太陽年の平均値)は約365.242199日だ!」なんて、怒られたけど、400年のうち3回エキストラジョーカーを使うのをサボれば、多くの国で採用されているグレゴリオ暦の日数と同じ、365.2425になる。

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