本連載「Apple Geeks」は、Apple製ハードウェア/ソフトウェア、またこれらの中核をなすOS X/iOSに関する解説を、余すことなくお贈りする連載です(連載目次はこちら)。
UNIX使い向けを始め、Apple関連テクノロジー情報を知りつくしたいユーザーに役立つ情報を提供します。
ビデオカメラとスマートフォンは共存できる!
子どもがいる家庭にビデオカメラは必須だ。かくいう筆者も、ひとり娘が誕生してからというもの、成長記録を残すべくmini DVカメラ2台とAVCHDカメラ2台の計4台を乗り継いできた。
しかし、娘が小学校に上がったあたりから、正直持て余し気味になってきた。運動会など大きなイベント以外の出番が少ないということもあるが、旅先などでカジュアルに使う場合はiPhoneのムービー機能で十分足りてしまうからだ。iPhone 4SがフルHD(1080p)対応になったことも、その傾向に拍車をかけたといえる。
考えてみれば、ビデオカメラというデバイスは今や効率がいいとはいえなくなってしまった。スマートフォンやデジタルカメラに付属の動画撮影機能に比べれば高品質かつ長時間のムービーを残せるものの、がんばって使っても(小学生の子どもがいる家庭の場合)出番は月に数回程度。普段の様子をスナップショットとして撮影するなら静止画のほうがよく、そんな用途であればスマートフォンでも十分足りる。ムービーを撮るにしても、常に持ち歩くスマートフォンのほうが撮影チャンスに出会う機会は多い。カジュアルな動画撮影は、iPhoneなどのスマートフォンに急速にリプレイスされつつあるのが現状だ。
そんな状況を知ってか知らずか、メーカーは従来どおりのビデオカメラを新製品として出してくる。筆者の場合、iPhone 4Sがあることだし、買い替える必然性に乏しいデバイスばかり出されてもなあ……などと思っていたところ、JVCからデジタルビデオカメラ「Everio」シリーズの新製品「GZ-VX770」が登場した。
このGZ-VX770は、F1.2という明るいレンズと最低照度1ルクスの高感度な裏面照射CMOSセンサー(総画素332万)を備えるなど、ビデオカメラとしての基本性能もさることながら、Wi-Fi関連で目新しい機能をいくつか備えている。スマートフォンと競合関係にありながら補完の道を選ぶというアプローチは、従来のビデオカメラになかったものだ。今回は、そのうち「モニタリング機能」をiPhoneから使う方法をレビューしてみよう。
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