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「ペンギンアップデート」 米Google、ウェブスパム対策のアルゴリズムにペンギン(Penguin)と命名

文●渡辺隆広/SEMリサーチ

2012年04月27日 05時29分更新

記事提供:SEMリサーチ

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つい先日、米Googleから発表された、ブラックハットなSEO手法を駆使する、ウェブスパムページ対策のためにリリースした検索アルゴリズムについて、ペンギンアップデート(Penguin Update)と命名された。

ペンギンアップデート(Penguin Update)とは

米Googleはこれまで一定周期ごとに比較的大きな検索ランキングアルゴリズムの変更や更新を行ってきているが、それらには歴史的に名前がつけられていた。最近の有名なものとして、コンテンツ品質を分析し、内容の薄っぺらな低品質サイトをフィルタリングするために2011年に発表されたパンダアップデートがある。そのほか、2009年のVince updateや2010年のMayday Update、もっと昔に遡ると、2003年のFlorida UpdateというHilltop Algorithm関連の大規模なアルゴリズム変更がある。

Search Engine Landによると、今回はGoogle自身がアルゴリズム更新にペンギンと名付けたとのこと。ただし、なぜ名前がペンギンなのかその理由については言及されていない。


ペンギンアップデートは既に日本でも適用開始済み

このペンギンアップデートは既報の通り、発表された段階ですでに米国では検索順位の変動が発生しており、Google Webmaster Help や WebmasterWorldなど欧米のマーケッターが集うフォーラムではすでに多くの検索順位の変動や、(最悪の場合)オーガニック検索から消された事例も報告されている。日本でも25日時点で一部のサイトが大幅(100以上)に検索順位を落としていたり、ドメインごとインデックスから消滅した事例をすでにいくつか確認している。ペンギンアップデートは世界同時リリースということで、傾向も(日米比較で)それほどの差異は観察されない。


ペンギンアップデートの傾向

現時点で分析・確認できた傾向として、あまりクオリティが高くないページ(適当に書いたとしか思えないような薄っぺらなコンテンツや、他社のプレスリリースほぼ丸ごとコピーレベル)にターゲットキーワードを含んだアンカーテキストを使ってリンクを含めていたり、ほとんど検索利用者にとって意味のないディレクトリやリンク集から大量のリンクを集めているようなケースでは、この「ペンギン」に検出され、検索順位が落ちている。

また、少し前に話題となったSEOリンク構築が主目的と思われる大きなブログネットワークが軒並み削除されたことも関係しているかもしれない。日本でも確信犯的に構築された薄っぺらなサイト同士で構成したサイトネットワークはすでにインデックスから削除されるなどの対策が行われている。

ペンギンアップデートはこの通り日本でもすでに適用されており、一部のキーワードでの検索順位の変動を確認できているので、ゴールデンウィークの前に一度チェックしておくとよいだろう。

まだデータに目を通し切れていないのだが、傾向から察するに、たとえばSEO目的のリンクを大量に含んだプレスリリースを高い頻度で(一部のリリース配信会社を活用して)発信している企業サイトも、ウェブスパムとして検出される可能性が、少なくとも従来よりずっと高いはずと考えられる。リリース自体は毎回ほとんど代わり映えがないのに、会社紹介のところに30本くらいサイト紹介の体裁でリンクを掲載しているのは、コンテンツ的に低品質であり、ただのスパムリンクでしかないからであり、この手のサイトは英語圏ではいくつも落ちていることを確認しているからだ。


ペンギンアップデートにより検索順位が落ちた場合の対処法

現時点のペンギンアップデートの情報をまとめると(以下、Phase I Analysis)、全体的には不適当な大量の低品質なページからのリンクまたはリンク自体の品質・信頼性が著しく低いものが対象となっているが、サイト内部自体の問題、たとえば掲載しているコンテンツが単なる寄せ集めや自動生成、いわゆるコンテンツアグリゲーションで構成されている場合だ。ペンギンアップでとによる順位下落原因はサイト内部にも外部にも存在しうるので、もし4月24日以降のタイミングで検索順位が下落またはインデックスから削除されるような事態が発生している場合は、両方の原因究明を行う必要がある。

考えられる原因が特定できたら、通常の手順、つまりGoogleに再審査リクエスト(Reconsideration Request)を行う。現在の状況、(あなたが考えた、分析した)原因の特定と対応した内容、今後の改善策についてまとめたレポートをGoogleに送信することとなる。

この手続きは、(もしペンギンアップデートの直後で検索順位が落ちたのであれば)、Googleからのウェブマスターツール経由の通知メッセージの有無を問わず、行って構わない。GoogleはあるサイトをそのブラックハットなSEO手法に起因して検索順位の調節を行った場合、必ずしもウェブマスターにそれを明示的に通知するわけではないからだ。ただ、4月19日にパンダアップデート3.5の更新も行われているため、どちらに起因する可能性が高いか切り分けを行った方がよい。

逆にいえば、通知メッセージがこないからといって、いまあなたが行っている(本当はブラックな)SEO手法が認められたというわけでもないので注意してほしい。Googleはあなたがウェブスパムを使ったサイトをアップしてから、それを検出するまでには時間がかかる。早ければ2週間くらいで削除されるかもしれないが(同じブラックハットSEO手法でも)半年ほど生存できることもある。

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