7月13日、ヴイエムウェアは200種類以上の強化機能を盛り込んだVMware vSphereのメジャーバージョンアップ版「VMware vSphere 5」のほか、DR製品「vCenter Site Recovery Manager 5」、セキュリティ製品「vShield 5」、管理コンソールの「vCloud Director 1.5」などを発表した。
- スケーラビリティや自動化を強化したVMware vSphere 5
- vSphere 5では、まずハイパーバイザがESXiに統一。スケーラビリティが拡張され、前バージョンの4倍となる仮想マシンあたり1TBのメモリ、最大32CPUをサポートし、100万回のI/Oを実現する。また、仮想マシンごとのトラフィックのI/O優先度付けやメモリエラーに対応するメモリRAS機能が追加された。その他、vSphereホストの登録を自動化するAutoDeploy機能や仮想マシンの要件に合わせたストレージを割り当てるProfile-Driven Storage、ストレージの負荷に応じて仮想マシンの配置を変更するStorage DRSなど、リソース管理の自動化機能が大幅に強化された。
- ライセンス形態も変更され、既存のエディションから「Advanced Edition」がなくなった。これによりEssential、Essential Plus、Standard、Enterprise、Enterprise Plusの5エディション展開となる。2011年の第3四半期から出荷を開始する。
- サーバーのディスクを共用するVMware vSphere Storage Appliance
- 新たに発表されたVMware vSphere Storage Applianceは、サーバー内蔵のストレージを共用データストアとして利用するための製品。中堅・中小向けの製品で、共用ストレージの利用が前提だったvMotionやHA、Distributed Resource Schedulerなどを利用できる。
- 賢いクラウド管理を実現するVMware vCloud Director
- クラウド管理ツールの最新版で、初めて日本語版を投入。データの複製を差分から作成することでプロビジョニング時間を短縮するリンクド・クローンやシンプロビジョニング、構成管理データベースの統合などの機能を追加している。
- 災害対策専用のVMware vCenter Site Recovery Manager 5
- 災害対策用の製品の最新版で、フェイルオーバー後の復旧時にフェイルバックする機能が追加された。また、vSphere Replicationの機能を用いることで、ストレージの機能なしにSite Recovery Managerでのレプリケーションが可能になる。