付属レンズの実力をさらに詳しくチェックしてみた
Aマウントレンズなどとの比較でわかったのは、付属レンズの実力が思いのほか高いこと。そこで、付属レンズの実力をもう少し踏み込んでチェックしてみた。
江戸川の土手に咲いていた彼岸花を撮影し、アイリス優先モードでアイリスを切り換えて画質の違いをチェックしてみる。簡単に言うと、アイリスを絞る(F値が大きくなる)ほど映像は暗くなり、被写界深度が深くなる。つまりアイリスを開くと背景のボケた写真になり、絞るほど奥までピントの合った映像が撮れるということだ。
上の画像はアングルを固定し、アイリス優先モードを使って、アイリス値による映像の違いを比較したもの。奥にある雑草までピントが合うようになるのはF36あたりからなのだが、その手前のF29のあたりから色があせてしまう傾向がある。
こうした接写で無理に被写界深度を深くしても、平板な印象になってしまうので、奥までピントの合った映像を撮るとしてもアイリスはF20あたりまでにしておいた方が良さそうだ。また、ピントの合った部分もF20あたりからわずかではあるが、やや甘くなりはじめるように見える。
逆にF15あたりから背景のボケた写真という感じになってくる。F値6.3のボケ味の美しさも魅力的だが、F11あたりのまだエッジを残した半ボケのような雰囲気もわりと面白いと思う。実際にはもっと細かくF値を調整できるので、モニターで確認しながら好みに合ったボケ具合を工夫するといいだろう。
薄暗いシーンのノイズ感は解消できるか?
続いて、以前の記事で気になった点としてあげた薄暗いシーンでのノイズのちらつきをもう少し突っ込んで検証してみた。
あれからゲイン調整も含めていろいろと試してみたのだが、夜の街や暗い場所でランプを灯しているような映像は、オートゲインのまま(自動で21dBまでゲインが上がる。最大値は27dB)でも特に映像のざらつきが気になることはなかった。
映画鑑賞などに適した100ルクスを下回る室内の環境でも多少気になる部分はあるものの、それほど目立つことはない。
ではなぜ、以前に出掛けたキャンプ先の林の中のシーンではかなりざらざらとしたノイズが目立ったのか? それを検証すべく再びキャンプに行って試してきた(行き先は別の場所)。
やはり森に囲まれた薄暗いシーンとなると、ノイズが気になることが多い。写真はオートゲインでは18dBに調整された環境で、15dBに落としてみたもの。これでノイズ感は多少収まるのだが、チラチラと動くためまだ多少目につく。もしかすると、樹木の葉や砂利道の細かなディテール部分で目立ちやすいのかもしれないと思った。
十分に明るい場所ではこのようなノイズは発生しなかったので、日陰のような薄暗い場所では、注意した方が良さそうだ。
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