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今、振り返る、大会議とは何だったのか?

出演者が語る「ニコニコ大会議」 同窓会を取材してみた!

2010年07月01日 18時50分更新

文● 広田稔

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「声が返ってくるのに少し時間が空く」

 お次ぎは歌い手だ。


ニコニコ大会議 同窓会を取材してみた - 歌い手編




 東京会場の2日目に出演した、熱血ソングを得意とする男性の歌い手「鋼兵」さんは、会場の広さについて歌い手ならではの感想を聞かせてくれた(関連記事)。

鋼兵さん。同じく熱さと歌唱力で定評のある「やまだん」さんと共演していた

 「3000人という規模は初めてでしたね。JCBホールのステージに立って下から上を見ると、3階まで全部お客さんがいるじゃないですか。ニコ動を見ているという共通項で3000人が集まったというのはすごいですよね。

 リハーサルのときに感じたんですが、会場が広いので、声を出すと壁に当たってはね返ってくるのに少し時間が空くんですよ。そして本番で声を出すと、お客さんの声で帰ってくるという。この辛抱たまらん感じがよかったです(笑)」(鋼兵さん)

 ちなみに鋼兵さんは、声の高さに定評がある。大会議に出たことで、「あのハイトーンはパソコンでいじってるんじゃないんだぞ、と証明できたと思います。人間、あそこまで出るんだという(笑)」と身の潔白(?)を示せたことも語ってくれた。


 東京の2日目に出演した女性の歌い手、「サリヤ人」さんと「ちょうちょ」さんにもお話を聞けた。

サリヤ人さん

ちょうちょさん

 ニコニコ動画の投稿者は、顔を隠して活動するスタイルが一般的だが、今回の大会議では多くの人が「顔出し」に踏み切った。ちょうちょさんもその一人だ。

 サリヤ人さんは古参の歌い手で、2008年の時点で「顔出し」公式生放送ライブを経験している(関連動画)。今回の大会議はどんな気持ちで臨んだのだろうか?

 「大会議は自分が最初に顔出ししたときとは、見てる人の数が全然違う。顔出しに慣れているということは全然なくて、緊張しました。どんなコメントがくるのかドキドキしていたという」(サリヤ人さん)

 「私も最初は顔出ししない方向で考えていたんですが、いろいろな人の意見を聞いて出すことに決めたんです。不安でしたが、予想以上に暖かいコメントが多かったので、やってよかったなと思います」(ちょうちょさん)

2人はもともと別々に活動していたが、「本当にハモるのが気持ちよかった」(ちょうちょさん)と語るようにばっちり息の合ったライブを見せていた。この大会議をきっかけに仲良くなり「蝶サリヤ人」ライブも行なった


 大会議ツアーでは、シークレットゲストがいきなり登場するというサプライズも多かった。女性の歌い手「うさ」さんも、大阪会場にシークレットで参加した人物だ。彼女は、いきなり出演が決まって顔出しに踏み切ったという。

大阪会場のエンディング。左から2番目がうささん

 「もともと大阪に行く予定があって、Twitterにそのことを書いたら、齋藤Pに声をかけられて、流れるままに大会議に出るはめになったんです(笑)。

 大阪は出演者がやまだんさんと湯毛さん、転少女(ころすけ)さんとか、「絶対に顔出しするだろう」というメンツだったので、開き直って顔出ししてしまいましたね。元々、周りが顔出しして活動していた人が多かったので、大会議に出たあとも「出したんだ」「うん」ぐらいの反応でした。

 それよりも「うさ耳」を付けてステージに上がったことのほうが衝撃的でした。転少女さんが「うささん、これもってきたの」って渡されたので、「あ、そうなんだ……」って感じでつけてしまったという」(うささん)

 同じくシークレットゲストとして東京の2日目に参加していた「yonji」さんも、いきなり齋藤Pから話を振られたという。

yonjiさん

 「元々、齋藤Pに『yonji、大会議って興味ある?』って聞かれていたんです。『もしかして……』って期待していたんですが、その後も何もなくて『あれは何だったんだ』って思っていたんですよね。そしたら大会議の2週間ぐらい前に『yonji、シークレットで出るから』っていきなり無茶ぶりされて出演しました。

 一番印象に残っているのは、エンディングの「Smiling」ですね。ステージにいてもお客さんも一緒に歌ってくれているのが伝わってきて、特にオケが消えて歌だけで会場が一体になったところは楽しかったです」(yonjiさん)


ニコニコ大会議 同窓会
みんなで「ニコニコンドームのうた」を歌ってみた





 筆者も実際にいくつもの会場を一緒に回って取材したが、多くの参加者から聞かれたのは「いい経験だった」「楽しかった」という感想だ。

 大会議は記者発表会という名目はあるものの、今後は、ニコ動で発掘された才能が、さらにステップアップするための一大イベントとしても認知されていくのかもしれない。

 さて、2008年は夏と冬、2009年は冬に開かれた大会議だが、次はいつなのだろうか? 齋藤Pに聞いてみたところ「近いうちに何か発表できるかもしれません」と意味深なメッセージを返してくれた。今後もニコ動から目が離せない!


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