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IE9がHTML5 Canvasに対応、VideoやWebフォントも

2010年06月24日 15時46分更新

文●小橋川誠己/Web Professional編集部

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 米マイクロソフトが開発中の「Internet Explorer 9」(IE9)で、HTML5のCanvas/Video/AudioおよびWebフォントがサポートされることが分かった。同社が米国現地時間23日に公開したPlatform Preview 3(PP3)で実装された。

マイクロソフトが公開した「Platform Preview 3」。HTML5やCSS3を使ったデモページも多数用意されている


 HTML5 Canvas/Video/Audioは一部で「Flashの代替技術」と表現されることもあるHTML5の目玉機能だ。CanvasはJavaScriptを使って図形を描く機能で、VideoとAudioはプラグインを使わずに動画や音声を再生できる。PP3の時点でIE9がサポートする動画・音声フォーマットと他のブラウザーの対応状況は以下のとおり。

  Video Audio
  H.264 Theora wave ogg mp3 AAC
Opera 10.5 × × ×
Safari 4 × ×
Google Chrome 5 ×
Firefox 3.6 × × ×
IE9(PP3) × × ×

Canvasのデモとして用意された電子書籍風のページ。書棚から本を取るとAmazonのレビューが表示される

Videoのデモ。iTunesのカバーフロー風UIに動画のサムネイルが表示され、クリックすると再生される


 フォントデータをサーバーからダウンロードして表示する「Webフォント」にも本格対応した。従来はEOT(Embedded Open Type)と呼ばれるマイクロソフト独自フォーマットしか利用できなかったが(関連記事)、PP3ではFirefoxやOperaがサポートするWOFF(Web Open Font Format)に対応。クロスブラウザー環境でWebフォントを手軽に利用できるようになる。

 マイクロソフトは3月に開催された開発者向けカンファレンス「MIX10」において、IE9でHTML5をサポートすると宣言(関連記事)。IE7以降、緩やかに進めてきたWeb標準へ対応する流れを加速させる方針を示していた。他のブラウザーに比べて実装が遅れていたIEがCanvasやVideo/Audioに対応することで、HTML5の普及へ弾みがつきそうだ。


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