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米国で入手した端末を、現地でテスト

Kindleの対抗馬、「nook」ってどんなモノ?

2010年04月19日 09時00分更新

文● 秋山文野

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今回紹介するのは、日本未発売の電子書籍端末nook

 電子ブックビューアの話題が続く毎日だが、米アマゾンの「Kindle2」は確実にひとつのスタンダードといえる存在だ。

 このKindle2の対抗馬として昨年登場し、注目を集めたのが米書店チェーンのBarns & Noble(バーンズ&ノーブル)が販売する電子ブックビューア「nook」だ。

Kindleとの比較。画面サイズはほぼ同じだが、QWERTYキーボードを持つKindleのほうがnookよりも若干大きい

Kindleは薄型で背面が金属製。nookは若干厚いが、丸みがあり、片手で持ってもフィット感がある

 259ドル(約2万4000円)という同じ価格、ほぼ同じ6インチのE Ink(電子ペーパー)スクリーンを持つnook。Kindleのように日本から通販で購入することはできないものの、バーンズ&ノーブル店頭で販売されていた実機に触る機会があった。使い心地や、自炊派のための文書ビューアとしての使い方を試してみた。


サービスや通信機能は基本的に米国ユーザー限定

 nookはEPUB、PDB、PDF形式といったドキュメントファイルと、JPEG、GIF、PNG、BMPなどの画像ファイル、MP3の音声ファイルの再生に対応したビューアだ。2GBの本体メモリーを備え、Sprintの3G通信機能とWi-Fiを搭載している。

 Kindle2との違いは、Kindleの電子書籍フォーマットが基本mobiであるのに対して、nookはEPUBであること。このため、Google Booksの公共利用可能な書籍など、バーンズ&ノーブルのeブックストア以外でも電子書籍を手に入れる方法が広い。

タッチパネルという特徴を活かして、アイコンやメニューなどのGUI操作が可能となっている。表紙をサムネイルで表示したりと中々便利だ

 またモノクロのメインスクリーンの下に、カラーのタッチスクリーンを備えており、左右のボタンで操作するページ送り(進む/戻る)以外の操作はすべてここで行う。購入した電子書籍の表紙は、このタッチスクリーン上でも確認できる。

 nookは、初期のKindleと同様に、米国外での販売を行っていないため、nookで電子書籍を購入できるのは基本的に米国内に住むユーザーのみだ。米国のバーンズ&ノーブルに足を運べば、店頭で本体をすぐ手に入れられるが、使用するためには、PCでバーンズ&ノーブルのウェブサイトにアクセスし、事前に会員登録しなければならない。

 会員登録だけなら、日本のユーザーでも問題ないが、登録するクレジットカードがアメリカ国内またはカナダの住所になっていないと、ブックストアで決済できない。そのことが分かるのは、eブックストアに進んでBuyボタンをクリックしてからではあるが……。

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