仮想OSソフト(仮想マシンソフト)を使えば、パソコン本体を用意することなく、複数のOS環境をウインドウごとに利用できる。前編では仮想OSソフトのメリット・デメリットや定番ソフトの比較を検証してみた。後編では、実際の運用方法やその際の注意点を紹介する。
試用するソフトは、筆者がメインで使っている「Sun VirtualBox」で、サブとして「VMware Player」を使用する。画像も特に断わりのないかぎり、Sun VirtualBoxのものを使用している。各ソフトの紹介は前編を参照のこと。
仮想OSの構築時にすべての設定を済ませておく
仮想OSとしてWindowsをセットアップする場合、標準的なパラメータを自動的に設定してくれる。しかし利用目的によっては、標準のままでは使いにくくなることも。仮想OSソフトを活用するなら、チューニングが必要だ。セットアップ後に設定を変更できるが、どうせならインストール時に最適化しておきたい。
まずは、CPUコアの設定。パソコンがデュアル~クアッドコアCPUなら、2つのコアを利用できるようにしたほうが、仮想OSを快適に操作できる。一方、4~それ以上のコア数を割り当てても、ベンチマークスコアは向上するものの、実際の操作性はむしろ低下することがある。クアッドコアCPUを使っていても、最大で4つまでにしておいた方がいい。
仮想OSで利用するメモリーは、パソコンに搭載している物理メモリー量を鑑みて、利用目的によって変更しよう。例えばWindows 7をインストールする場合、Sun VirtualBoxは初期設定で512MB、VMware Playerは1GBが適用される。このメモリーは起動時に仮想OSが確保するものだが、実際に仮想OSに割り当てられるのは、「物理メモリー量-ホストOSが使うメモリー量」となる。
筆者の場合、仮想OSを2~3つ、最大で4つ同時に開いて作業する。ホストOSが32bit OSなら、仮想OSには合計2GB程度しか使えないので、512MBに設定することが多い。8GBメモリーを搭載したパソコン(64bit OS)で、各1GBのメモリーを確保した仮想OSを起動したところ、同時に7つまで起動できた。32bit OSでも「仮想OSは同時にひとつだけ起動」という使い方なら、割り当てメモリー量を1GB以上に設定して、快適に利用する手もある。
ちなみに、32bitのホストOS上に64bit OSを仮想OSとしてインストールもできるが、Sun VirtualBoxではマルチコア機能は使えなくなる。一方のVMware Playerは、この状態でも普通に仮想OS上でマルチコアを利用できる。
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