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注目のPCケース、Thermaltake「Level10」を愛でる!

2009年12月13日 23時59分更新

文● 近江 忠

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これがThermaltake10周年を記念して発売された「Level10」。かなり独特のフォルムがPCケース大好き人間にはたまらない!

 絶妙なデザインというのは、どのようなものでも微妙なバランスの上に成り立っている。シンプルしすぎると個性を失い、複雑にしすぎるとグロテスクだ。PCケースという予め規定されている「箱」の世界で言うならば、その傾向は強くなる。
 2009年に登場したPCケースを見ると、このバランスうまく引き出してデザインをした製品だと感じるものが2つある。1つがCorsairから発売されたフルタワーケースの「CC800D」(関連リンク)、そして今回紹介するThermaltakeの10周年記念モデルである「Level10」だ。

PCケースの新境地を切り開く
斬新なデザイン!

 「COMPUTEX TAIPEI 2009」の会場で初お披露目された「Level10」であるが、あまり目新しいものが発表されることのなかった今年のCOMPUTEXにおいて、ひと際異彩を放っていた。
 まず、その外観に度肝を抜かれた。通常のPCケースでは考えられない奇抜なデザイン――5インチベイ、HDD部、M/B部、電源部と各ブロックが独立した構造というのは、従来のPCケースには見られなかった特徴だ。また、それら各ブロックの形状がどれも異なる。こういった形状の違うものを組み合わせると、一般的にデザインバランスが崩れてしまい、醜いものになってしまう可能性が高い。しかしそこは名のある製品をいくつも手がけてきたBMW Group Designworks USAだ。デザインとして破綻せず、かつアグレッシブな形状のものとして世に出してきたのである。

 さて、細部を見ていこう。まずこういった奇抜なデザインを落ち着いたものに見せている要因の1つは、つや消し塗装をされたアルミ筐体だろう。サイズは666.3×318×614mmとフルタワーサイズとなっており、重さは超弩級の21.37kg。ドライブベイは5インチベイが3つ、3.5インチベイが6つの計9つ用意されており、拡張性も問題ないだろう。
 右側面はシンプルな平面で構成されており、それが台座部分に向かうに従って柔らかなカーブを描いており、女性的なイメージだ。一方左側面はごつごつとしたブロックで形成されており、あくまでも無骨。正面から見ると「人」の字型のフレーム部分に左側面のユニット部分が取り付けられているのわかる。
 前面にはフロントアクセスユニットが用意されており、電源・リセットボタンのほか、USB×4、e-SATA×1、アナログ入出力×各1を備える。また電源ボタン部分のほか、上下に伸びる赤いパネル部分にはLEDが埋め込まれており、動作時に発光するようになっている。

正面からみたところ。マザーボードを取り付ける「人」字型の部分に各ユニットが引っ付くような形となっている

フロントアクセスユニットはUSB×4のほか、e-ASTA、アナログ音声入出力×各1など、標準的な構成だ

本体の左側面をアップでみてみると、見る角度により各ユニットの表情に変化が現れるようになっている。これも従来のPCケースのデザインを打ち破ったところと言えよう

前面下部にある弾倉のようなものはHDD部。各ユニットが6枚のフィンで接続されており、放熱性もよさそうだ

左側面。よくみてみると、一般的なPCケースのレイアウトをそのままブロック化しているのがわかる。ただ、この発想はいままでどのメーカーも考えつかなかったものだ

背面部分はこのように凸凹としている。背面のファンは12㎝角のものが使用されている

右側面はいたってシンプルで2つの鍵穴しか見あたらない

(次ページへ続く)

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