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塩田紳二の3年戦える「ビジネスPC」選び 第5回

究極モバイルを追求した「VersaPro J UltraLite タイプVS」

2009年12月11日 13時00分更新

文● 塩田紳二

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 今回紹介するのは、NECのビジネスノートブランド「VersaPro」シリーズの「VersaPro J UltraLite タイプVS」だ(以下、UltraLite)。バッテリー込みで725gと超軽量を実現した薄型の筐体で、約4時間の稼働が可能だ。さらにバッテリーを大容量タイプに交換すれば8時間以上(スペック値)の稼働が可能になるのに対して、重量は約100gしか増えない。つまり、この状態でも1kgを切るというから驚異的である。

「VersaPro J UltraLite タイプVS」

大容量バッテリーを付けても1kgを切る薄型軽量ノート「VersaPro J UltraLite タイプVS」

 本体は最も厚いところで23.9mm、最薄部では15.8mmにしかならない。まさにノート(文房具)のようなノートPCだ。それでいて、キーピッチは縦横ともに17mmあり、Enterキー周辺が小さいという変形キートップでもない。このあたりは、日本メーカーならではの配慮だろう。

 さすがにこの薄さと大きさになると、PCカードスロットなどの搭載は困難だが、USBポートは3つ用意され、それぞれ後部と左右に1つずつ配置される。ケーブルの取り回しに便利な位置が選べる。

VersaPro J UltraLite タイプVS

最近では珍しい、スティックタイプのポインティングデバイスを搭載

 ポインティングデバイスは、キーボードと一体になったスティックタイプを採用。いまどき小さい筐体のノートPCは珍しくないが、無理矢理タッチパッドを配置したがために、「ボタンが押しにくい」「間違って触ってしまう」といった弊害が出ることもある。キーボード一体のスティックタイプは、コストアップの要因にはなるが、コンパクトな筐体にこそ向いたポインティングデバイスだ。

UltraLiteの4側面

UltraLiteの4側面。USB端子の配置にも工夫がある

 本体の軽量化に貢献しているのが、マグネシウムダイキャストの筐体だ。最薄部は0.5mmとかなり薄いものの、150kgfの面加圧試験や25kgの点加圧試験をクリアするという。

 この小型サイズのため、内蔵ストレージにはSSDを採用する。HDDと違って動作中の振動やショックで破損するという心配もない。頑丈な筐体を考え合わせれば、まさにモバイル向けのノートPCといえるだろう。

小型ACアダプター

UltraLiteのBTOオプションで用意されている小型ACアダプター

 工夫が凝らされているのは、本体のみならずACアダプターもしかりだ。BTOオプションになるが、16mm弱の薄型タイプが用意されており、直接コンセントに差せるウォールマウントプラグを採用。

 そして、PCと接続するDC側ケーブルは着脱可能で、ケーブル自体は巻き取り式だ。ACアダプターそのものがコンパクトでも、DCケーブルを巻き付けたり折りたたんだりすると、結局かなりかさばるものも多いだが、ケーブルが外せるため、ACアダプター自体のコンパクトさを損なわずに持ち運べる。

 さて今回は、このUltraLiteの開発担当者に話を聞いた。話を伺ったのは、NECパーソナルプロダクツのPC事業本部商品企画本部コマーシャルPC商品部マネージャーの臼井裕司氏と、NECのパーソナルソリューション企画本部主任の日比野洋一氏のお二人だ(以降敬称略)。

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