プレインストールソフトだけでも結構やれる
それでは実際の動画編集に入っていこう。
今回はプレインストールされている、Blu-ray Disc対応のライティングソフトを中心に紹介していく。単に動画をDVDやBlu-ray Discなどのメディアに焼くだけでなく、必要十分な動画編集機能を備えている。AVCHDビデオの取り込みと保存、シーンの切り分け、カット編集、テロップや各種エフェクトの追加なども可能。よほど凝った編集をしなければ大抵のことはこれ1本で済む。
使い方もシンプルだ。AVCHD対応のビデオカメラをつないで動画を取り込み、不要な部分をカット。必要に応じて、シーンの順番を切り替えたり、トランジッション効果(ワイプ処理とか、クロスフェード)を追加したりした上で、メニュー作成(DVDなどのタイトルで表示されるチャプターメニュー)し、メディアに合わせた形式で出力する。これだけでDVDやBlu-ray Discが簡単に焼けてしまう。
詳しくない人ほど、余裕のあるスペックがいい
それでは、ロケの最中に撮影した滝沢乃南さんの動画をパソコンに取り込み、カットを選んで、短いビデオクリップを作ってみよう。
まず最初に必要なのがAVCHD動画の取り込み。ビデオカメラをUSBなどでパソコンにつなぎ、AVCHD動画を取り込むメニューを選ぶ。フルハイビジョンの動画のため、すべてをパソコンに取り込むためにはそれなりに時間(場合によっては数十分)がかかるが、まず最初に編集用の軽いファイルを取り込んで、後から高画質な本当の動画を取り込む仕組みなので、取り込み完了を待たず作業が開始できる。カット編集などをしているうちに、気が付いたら動画の取り込みが終わっているのである。
負荷のかかるAVCHDの処理だが、FMV-BIBLO NF/D70Nで扱う分にはストレスを感じない。例えば、カットを数秒単位で細切れにしてつなぎ、その間にトランジッション効果を追加しても、もたつかずプレビューできる。サクサクと動くので安心感があり、処理待ちなのかフリーズなのかでヘンな心配をする必要もない。よく初心者だから低スペックでもいいと考える人がいるが、個人的には、こういった不安を感じさせないという点で、初心者こそ、余裕のあるスペックのマシンを選んだほうがいいと思う。
このソフトには「テーマ」という概念があり、標準で用意されているテンプレートを選択するだけで、オープニングとエンディングにアニメーションや音楽が追加できる。詳しくは後で作成した動画を見てほしいが、つかみと締めをちょっと変えるだけでも動画にメリハリが付いて楽しい。しかも、動画の音声を解析して、一番おいしいところ(笑い声などが入った盛り上がったシーン)から動画がスタートさせるなど演出までソフトが勝手にやってくれるのだ。ちょっと感心させられる機能である。