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「さあ、年末商戦へ最速ダッシュ!」 (6/9)

2007年09月20日 00時00分更新

文●EC応援隊編集部

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第2部:伸び悩むネットショップはこうしてステップアップ!
~売り上げアップにつながる問題点の見つけ方、チーム力の鍛え方

売り上げの目標も立てたし、やるべきこともわかった。そこでさっそく動き出してはみたものの、目の前に立ちふさがるのは大小さまざまな壁──困難にぶつかったとき、どのような姿勢で解決を試みたらいいでしょうか? 4人のプロフェッショナルに聞いてみました。


■出席者

座談会風景

解決を図る前に問題箇所の特定を

編集部 アドワーズ広告やオーバーチュアが広まり、SEOやSEMなどが注目され始めた2004年を境に、大きくネットショップの環境は変わってきたと思いますが、「伸び悩んでいる」というお店は、今現在、どのような問題を抱えているところが多いでしょうか。

 もし今、3年前と同じ売り上げだとすれば、店長が現状に満足しきっていて、昔ながらの売り方から脱却できていないと思います。ネットショップ業界の売り上げは、以前は年に2.7倍から2.8倍くらい、いまも1.5倍近くで伸びているそうですから。

 そういったお店は、たとえば1日に12時間働いて、一生懸命やってはいるけど、やり方が変わっていないところが多いんです。検索連動型広告もアフィリエイトにも手がまわらなくて、ページデザインも3年前から変えていない。お客さんにとってはいつ訪れても驚きがないから、「じゃあ、ほかのお店に行こうか」と浮気してしまう。

床 みゆきさん(サポタント株式会社代表取締役社長)
床 みゆきさん(サポタント株式会社代表取締役社長)

矢満田 検索連動型広告については、ある記事で読んだのですが、「興味はあるけどやっていない」という人がやはり60%くらいいるそうです。なかなか手がまわらないようですね。

朝日奈 根本的なことになりますけど、売れない商品にはいくら広告費をかけても難しいでしょう。商品を変えるとか、発想の転換をしなければならないケースもあると思います。ネットショップだけでなくて、商売をする上で根本的な話ですけどね。

 クライアントから「この商品、いけるんじゃないですか?」と相談されても、ダメかなあと思うものは、やっぱりそのとおりになることが多い。その商品はやめて、次の商材を探してくださいってアドバイスすることもありますね。

編集部 お店を長く続けようと思ったら、最初に商材を慎重に選んでおく必要があるということでしょうか。

朝日奈 そういうことではなく、売れないときの切り替えの問題です。でも、個人のショップオーナーさんの場合は難しい面もあります。なにかの縁があってその商品を選んでいる、愛情を持っているという場合がありますからね。

横山 私が考える伸び悩みの原因は3つあります。まず、店長やスタッフがお店が抱えている問題を認識していないこと、そして認識しても解決策がわかっていないこと。さらに、改善策があるのはわかったけど、実行する意志がないこと。

 それから、ネットショップの店長さんは、自分でがんばればなんとかなる! という”根性論”を持った方が多いですね。専門の会社や人に頼んだり、ソフトを使えば解決できる方法があるのに、そこに踏み込めない。

朝日奈 結局、伸び悩みの原因ってたった1つ、どこかがずれているんじゃないでしょうか。1つがずれることで、すべてがずれるという悪循環になる。

 具体的な方策としては、伸び悩みの状態をA、B、Cのように具体的にランク付けをして、Aの場合は商品ごと変える、Cの場合はサイトを直す、といったように解決策を練っていく。

編集部 そのようなお店に共通して見られる特徴のようなものはありますか?

横山 はやりものに飛びつく”風見鶏”傾向が強いですね。新しいサービスやツールが出ると、みんなが「やろう、やろう!」と同じことをやる。だけど、ショップの問題がどこにあるかは不明瞭なまま使うから、根本的な改善にならないんです。

 問題は、商品なのか、マーケティングなのか、サイトなのか、それともバックヤードなのか、まず”因数分解”をする必要があります。その中で原因がありそうな箇所を特定し、適切なサービスやツールを採用したほうがいいでしょう。

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