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法人系アフィリエイトの猛威で個人系の報酬額シェアが低下、リンクシェアとDHCが新たな試みを始める

2008年10月07日 05時36分更新

文●通販旬報社

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 DHC(吉田嘉明会長)とリンクシェア・ジャパン(花崎茂晴社長)は、個人アフィリエイターのモチベーション向上のために、「最後のひと踏み」でなくても個人アフィリエイターに報酬を支払うサービスを10月1日から「DHCオンラインショップ」で、試験運用として開始する。

 今回の新サービスは、アフィリエイト業界で今、課題視されている「最後のひと踏み問題」の解消策として考案したもの。「最後のひと踏み問題」とは、アフィリエイト・プログラムでは一般的に、商品購入者が購入前に最後に訪問した(リンクを踏んだ)サイトの運営者にだけアフィリエイト報酬が支払われ、仮にその前にも他のアフィリエイトサイトを経由していても報酬対象にならないという基本的なルールに因る問題があった。

 昨今、とくにクレジットカード会社の積極的なアフィリエイト型ショッピングポイントサービスの展開によって、一般消費者が個人アフィリエイト(個人ブログ)の書き込みで商品情報を収集し、そこで購入動機をもったとしても、ポイントを得るために、同じアフィリエイトであるポイント還元系サイト経由で購入する(「最後のひと踏み」をする)という購買行動が今、増えている。結果として、アフィリエイト全体における、個人アフィリエイターの報酬額シェアはここ1年で大きく減少しており、今後さらにこの傾向が進むと、個人アフィリエイターのモチベーションが大きく低下し、活性化が失われる事態が危惧されていた。

 リンクシェアとともに、参加する個人アフィリエイターの口コミにより売上を大きく伸ばしてきたDHCが同様の危機感をもつに至り、今回のサービスを試験的に開始する。リンクシェア・ジャパンではシステム上でアフィリエイト経由でのDHCの成果認識を、ポイント還元系法人アフィリエイト・リンクと個人アフィリエイト・リンクで切り分ける技術を導入。これにより、消費者がポイント還元系法人サイトでDHC製品を購入した場合、その前に個人アフィリエイトサイトを経由しているかどうかをトレースでき、DHCが設定する期間以内に過去個人アフィリエイトサイトの記事が読まれていた場合は、個人アフィリエイターにも所定の報酬を追加で支払われるようにする。

 リンクシェア・ジャパンでは、DHCとの本サービス試験運用の結果、個人アフィリエイターの成果額がアップし、活性化につながることが実証された場合、他のECサイトにも同システムが自発的に広がっていくものと期待している。

 

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