顔認識から、個人認識へ
また静止画撮影機能では、単に「顔」を認識するだけでなく、「誰の顔か」まで判別する個人認識機能が搭載されている。同じ人物の写真を複数枚撮ると、自動的にその人物が登録される仕組みだ(1ショットで登録する設定もある)。一度カメラに記憶させてしまえば、集合写真などを撮る際に、登録してある人物を自動的に見付け、優先的にフォーカスを合わせてくれたり、再生時に特定の人が写っている写真だけを見付けて再生したりできる。
本体にはミニHDMI端子を装備しており、薄型テレビに直接接続することも可能。特に大画面テレビでの動画の再生は楽しい。VIERA Linkを使えば、リビングの大画面テレビにTZ7をつないでおいて、離れた位置からVIERAのリモコンで操作し、カメラ内の動画や静止画を家族や友人と楽しめるわけだ。ここで個人認識を利用すれば、自分の子供の写っている写真だけを絞り込んで再生して見せる子煩悩パパの姿が目に浮かぶようだ。
大画面で見て、BDに残す、そういった使い方も……
デジカメの画像はパソコンの画面やプリントアウトで見る、という人が現状では大半だろうが、薄型テレビの大画面で見るとそれとは違った感動が得られる。
今回、手持ちのDIGA(DMR-BW700)にDMC-TZ7で記録した静止画と動画を取り込んで再生してみたが、なかなか楽しい。もっとも筆者宅にはハイビジョンのテレビはなく、11インチの有機ELテレビでの再生なのでリビングというよりは箱庭というか盆栽的な楽しみではあるが……。
SDメモリーカードからDIGAに動画を取り込んだ際の時間は10分ほどの動画(約350MB)で2分程度と割合高速。複数ファイルに分かれた動画でも、取り込む際には1本の動画として扱われる。シーンごとにチャプターが切られているので、プレーヤーの簡易編集機能でカット編集して、BDやDVDに気軽に焼ける点は便利だ。
AVCHDはパソコン上ではまだまだ再生できる環境が少なく、動画共有サイトにアップロードする際には、MPEG-2やMPEG-4などに一度変換する場合がほとんどといった手間はある。とはいえ、AV機器では標準的な形式になりつつあるので、PCレスで気軽に動画や静止画を楽しみたいというのならこれもありかなと思う。DIGAにお気に入りのCDなどを取り込んで置くと、バックグラウンドで音楽を流してスライドショー……といった使い方ができるので、パーティなんかでは重宝しそうだ。
実際に撮影してみると、ズーミング時のAFがなかなか追従しない、撮影したのが風が強い日だったので、内蔵マイクではボコボコというノイズが入ってしまったりと若干不満に感じる部分もあったが、画質そのものは高く、デジカメで撮ったとは思えない満足度だった。音と動きがあることで、静止画にはない臨場感があるので、旅行の感動を残すにはこれからは動画なんだろうなあと思う。
サンプル動画(WMV形式)
- SHモード(AVCHD Lite:17Mbps)で撮影した動画を6MbpsのWMVファイルに変換したファイル(1)
- SHモード(AVCHD Lite:17Mbps)で撮影した動画を6MbpsのWMVファイルに変換したファイル(2)
※再生にはWindows Media Playerが必要です。
サンプル動画(AVCHD Lite形式)
※ダウンロード後、Zipファイルを解凍し、AVCHD対応ソフトで再生してください
ウェブの性質上、AVCHDの動画をそのまま掲載するというのは難しいのだが、その美しさには一見の価値がある。望遠側で撮影すれば雰囲気のあるボケ味なども表現できたりする。機会があればぜひ一度店頭などで体験していただきたい。