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Windows Phoneとウェブサービスでスマートフォンが変わる?

携帯電話向け新OS Windows Mobile 6.5が発表

2009年02月17日 15時42分更新

文● 小西利明/トレンド編集部

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講演にてWindows Phoneを発表する、マイクロソフトCEOのスティーブ・バルマー氏

講演にてWindows Phoneを発表する、マイクロソフトCEOのスティーブ・バルマー氏

 マイクロソフトはスペインのバルセロナで開催中の携帯電話関連展示会「GSMA Mobile World Congress 2009」にて、携帯端末向けの新OS「Windows Mobile 6.5」と、同OSを搭載した携帯端末「Windows Phone」を発表した。

 Windows Mobile 6.5は、名前のとおり現行の「Windows Mobile 6.1」の改良版である。その最大の特徴は、タッチスクリーン操作を重視した新しいユーザーインターフェース(UI)への対応と、新しいウェブサービス「My Phone」への対応にある。

Windows Mobile 6.5の新しいスタート画面

Windows Mobile 6.5の新しいスタート画面。半透明の大きなボタンなど、従来のWindows Mobileとはイメージを一新している

 「Honeycomb interface」(蜂の巣インターフェース)と呼ばれる新しいスタート画面は、各アプリケーションや機能を大きな六角形の集合で配置。小さな画面でも指でタッチしやすいように配慮されている。デモ映像では、指でなぞる「フリック」操作で、スライドショーの画像を切り替える様子も披露された。

 付属のウェブブラウザーである「Internet Explorer Mobile」も改良され、指操作に適したUIが追加されているほか、アドビシステムズの「Adobe Flash Lite」にも対応。デスクトップ並みの“リアルなウェブ”表示を実現するとしている。

Lock screenと呼ばれるこの画面は

Lock screenと呼ばれるこの画面は、通話や電子メール、ボイスメールといった基本機能に素早くアクセスできる。待ち受け時などに使うようだ

新しいUIを備えたInternet Explorer Mobile

新しいUIを備えたInternet Explorer Mobile。下にボタン、右にスライダーが見える。Flash Liteのサポートは期待できそうだ

 もうひとつの特徴であるMy Phoneは、携帯端末上のデータをウェブサービスと同期して管理、共有できる、Windows Phoneユーザー向けの無償サービスという。マイクロソフトではMy Phoneによって、連絡先や予定表、メッセージデータを常に最新の情報としてウェブサービス側で保持でき、端末を交換した際にも簡単に更新できるとしている。写真や動画のアップロード機能も備える。

My Phoneでは連絡先をウェブサービス側に保存

My Phoneでは連絡先をウェブサービス側に保存して、いつでも同期できる

静止画や動画、音楽、メッセージなども同期できる

静止画や動画、音楽、メッセージなども同期できるようだ

 そのほかにも、iPhoneでのアプリケーション配信サービス「App Store」と同種の仕組みとして、新たに「Windows Marketplace」を用意。Windows Marketplaceを通じて、ソフトウェア開発者はWindows Phone向けのアプリケーションを販売できるという。

 マイクロソフトが発表したパートナー企業のリストには、NTTドコモやソフトバンクモバイル、ウィルコムなど日本のキャリアが名を連ねているほか、端末では台湾のHTCが対応端末を提供するもようだ。また現時点では日本向けには参入していないが、ASUSTeKやLG電子なども端末を出荷するようで、日本での投入も期待したい。

 Windows Phoneの登場時期は未定だが、2009年後半には市場に登場することになりそうだ。

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