月刊アスキー 2007年9月号掲載記事
ヤフーとグーグル、それぞれの検索結果を、ユーザーはいったいどのように見ているのか?
市場調査会社ジャパンマーケットインテリジェンス(JMI)は、視線を測定できるシステム「Web Eye」とヒアリング調査を組み合わせて、利用者がウェブサイトやテレビ画面の表示について、何をどのように見ているのかを調査している。そしてJMIは今回、ヤフーとグーグルの検索画面での視線移動について調査※した。
結果は下の画面のとおりで、どちらのサイトでも、ユーザーの視線は検索結果上部の広告を通ってはいるが、必ずしもクリックには結びついていない。またシンプルなページ構成が好感を得ているのか、グーグルのほうが、ヤフーより見やすさ、使いやすさについての満足度が高かった。
グーグルのユーザーは、検索結果の見出しをヤフーのユーザーよりも注視する傾向にあった。一方で、ヤフーのユーザーは「ランキング」や「トップ10」といった言葉によく反応したという。それらからも、一般に言われる「ヤフーは初心者向けでグーグルは通好み」という性格が垣間見える。
JMIは「どちらもターゲット層にうまく合わせたサイトになっている。だが、市場が飽和している現在、今後さらにシェアを伸ばすには、(相手側のユーザーを獲得するために)どちらも変わらなければならない」と分析する。果たして先に動くのはどちらか。
Yahoo!検索は「I型」か「逆L型」
「関連検索ワード」が注目度高
Googleは「L型」か「E型」
検索結果の見出しが注視される
※調査はJMIとアイレップSEM総合研究所が共同で実施。合計76名(男女比は半々、ヤフーとグーグルそれぞれの常用者も38名ずつ)の被験者を対象に、視線の移動の調査と聞き取り調査を行った。上に掲載した画面は、総合的な調査結果に近い動きをした被験者1名の視線移動を、それぞれ抽出したもので、青い線が視線の移動を、青い円の大きさが注視した時間を表す。