IPv6に進路を取れ! 第10回
6to4の応用技術で、IPv4からIPv6ネットワークにアクセス
進むIPv4枯渇対策!IPv6接続「さくらの6rd」がトライアル
2011年03月02日 06時00分更新
3月1日、さくらインターネットは6rd(IPv6 Rapid Deployment)方式を用いたIPv6接続テストサービス「さくらの6rd(トライアル)」を開始した。
6rdは、IPv6パケットをIPv4パケットでカプセル化し、IPv4ネットワーク経由でIPv6ネットワークと通信をする手法だ。IPv4/IPv6ネットワークの接点には「6rd Border Relay」というゲートウェイを設置し、ここでカプセル化などの処理を行なう。IPv4でインターネットに接続している環境から、IPv6のサーバーにアクセスする際などに使われるもので、RFC5969として標準化されている。
同様の技術に「6to4」があるが、IPv4によるカプセル化など、両者の仕組みはほとんど変わらない。ただし、6to4ではIPv6アドレスのプレフィックスが「2002:」に固定されるが、6rdではプロバイダーのプレフィックスを利用できるという点が異なる。6to4ではゲートウェイはインターネット上にあり不特定多数との共有となるが、6rdでは利用するISP専用のゲートウェイを使うことができるわけだ。
さくらインターネットによれば、さくらの6rd(トライアル)を使うことで、さくらのVPSや専用サーバー、あるいはハウジングサービスなど、サーバの管理者権限がユーザーに提供されている同社の既存IPv4サービスのユーザーは、申込み不要でいつでもIPv6接続環境を構築することが可能となるという。
この連載の記事
-
第10回
TECH
米シマンテック、vPro利用のワンタイムパスワードを提供へ -
第10回
ネットワーク
NTT東西、フレッツ光ネクストでIPv6接続サービスを開始 -
第9回
ネットワーク
IANAの中央在庫枯渇で、新規IPアドレスは払底目前に -
第8回
ネットワーク
明日にも枯渇?IPv4がなくなったらどうなる? -
第7回
ネットワーク
枯渇目前のIPv4アドレス!シスコが全身全霊を傾けるIPv6 -
第6回
デジタル
IPv6の夜明けは近い?日本ネットワークイネイブラー誕生 -
第5回
ネットワーク
NICTやMSなど10団体、IPv6技術検証協議会を発足 -
第4回
サーバー・ストレージ
ブルーコート自慢のインテリジェントなIPv6対応 -
第3回
ネットワーク
IIJ、IPv6トンネリング「IPv6仮想アクセス」を無償提供 -
第2回
ITトピック
これがIPv6対応Googleだ! - この連載の一覧へ