親なら知っておきたい人気スマホアプリの裏側と安全設定 第24回
子どもはLINEでSNSデビューする
10代は連絡用SNSにインスタ!? TwitterDMも活用
2019年07月23日 09時00分更新
子どもはLINEでSNSデビューする
大人の連絡用ツールは、メールや電話、あるいはLINEというところだろう。ところが、10代は少々違うツールを使っている。10代が連絡用に利用しているSNSの実態とリスクについて見ていきたい。
小中学生が連絡用として一番利用しているSNSは、大人と変わらずLINEだ。YouTubeやTikTokなどの動画系SNSを除くと、多くの子どもが連絡用としてLINEからスタートしている。保護者の利用率も高いため、保護者との連絡用に利用し始める例が多いようだ。
ある小学校でムーン、コニー、ブラウンなどのLINEのキャラクターを見せて名前を聞いたところ、ほとんどの子が知っており、認知度の高さに驚いたことがある。
小学校卒業時に友達同士でLINEの交換をする例も多く、LINEを使って小学校の同窓会がよく開かれているという。「PTAの連絡はLINE」「部活の連絡はLINE」ということが多いため、小中学校では必須のSNSとなっている。
高校生はTwitterとインスタを使い分け
中学生では、早い子がTwitter、Instagramなどを使い始めるが、LINEに比べるとまだまだ少数派だ。それが逆転するのは高校生になってから。メールアドレスや電話番号として利用されるLINEに加えて、他のSNSを駆使するようになるのだ。
高校生になると、TwitterやInstagramを始める子が増えてくる。それに連れて、TwitterやInstagramのDMなどでのやり取りも増える。
ある女子大生は、「インスタは親しい人とやり取りするのに使っている。親しい人専用」という。「最近はインスタばかりでLINEはほとんど見ていない。未読が数百件溜まっている」。Instagramは複数アカウントが作れるので、親しい人とつながる用に使えるのだ。
逆に、TwitterやInstagramは趣味で薄く広くつながり、リプライやコメント、DMなどで親しくなったらLINEでつながるという人もいる。TwitterやInstagramが交友関係が広がるきっかけとなることが多いようだ。
ただし、交友関係が広がるということは、悪意あるユーザーとつながってしまう危険性も意味している。2017年10月に発覚した座間市9遺体事件など、Twitterでのやりとりが出会い系被害や事件などにつながる例は少なくない。Instagramではお小遣い稼ぎになると声をかけてくる副業詐欺や、デビューをちらつかせるスカウト詐欺もよく見かける。
子どもが連絡用に使っているSNSを把握しておき、連絡を取り合っている相手には問題がないのか、普段から子どもとの会話を通して知っておくことが重要だ。
著者紹介:高橋暁子
ITジャーナリスト。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki
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