最新パーツ性能チェック 第234回
レイトレーシングなしでも圧倒的3D描画性能!
Turing無双!TITAN Vをも超える「GeForce RTX 2080 Ti/2080 Founders Edition」速攻レビュー
2018年09月19日 22時00分更新
GTX 10シリーズのFE&TITAN Vと比較
では今回の検証環境を紹介しよう。NVIDIAによるレビュアーズガイドではCore i9-7900Xベースでの性能が記載されていたが、今回の検証ではいつもどおりのインテル製メインストリームCPUで実施する。RTX 2080 Ti及び2080のFEと比較するために、Pascal世代の同格品(GTX 1080 Ti及び1080のFE)と、VoltaベースのTITAN Vを準備した。Pascal世代の製品はともかく、1枚約40万円の“世界最高のGPU”に勝てるのか否かにも注目したい。
【検証環境】
CPU:Intel「Core i7-8086K」(6C/12T、4~5GHz)
マザーボード:GIGABYTE「Z370 AORUS Gaming 7」(Intel Z370)
メモリー:G.Skill「F4-3200C14D-16GFX」×2(DDR4-3200 8GB×4、DDR4-2666で運用)
グラフィックス:
NVIDIA「GeForce RTX 2080 Ti Founders Edition」、NVIDIA「GeForce RTX 2080 Founders Edition」、NVIDIA「GeForce GTX 1080 Ti Founders Edition」、NVIDIA「GeForce GTX 1080 Founders Edition」、NVIDIA「TITAN V」
ストレージ:Intel「600p SSDPEKKW010T7X1」(NVMe M.2 SSD、1TB)、Crucial「MX300 CT1050MX300SSD4/JP」(M.2 SATA SSD、1.05TB、データ用)
電源ユニット:SilverStone「ST85F-PT」(850W、80PLUS PLATINUM)
OS:Microsoft「Windows 10 Pro 64bit版」(April 2018 Update)
ワットパフォーマンスはしっかり向上
まずは定番「3DMark」のスコアー比べから始めたい。テストはDX11ベースの“Fire Strike”“Fire Strike Ultra”、DX12ベースの“Time Spy”“Time Spy Extreme”の4つである。
最もスコアーが高くなるFire Strikeでは、辛うじてRTX 2080 Ti FEがトップに立った。RTX 2080 Ti FE対GTX 1080 Tiで約12%のスコアーアップはやや伸びが悪い印象。ただし、Fire Strike Ultraは18%アップ、Time Spy Extremeは約36%アップと、負荷が高くSP数やメモリー帯域がモノを言うようなシチュエーションのほうがスコアーが伸びやすい傾向にあるようだ。
Pascal世代最強であるTITAN VをなんとかRTX 2080 Ti FEが上回った形になったが、1世代前の1個格上のGPUと同等の結果である、という点ではこれまでのパターン通り、といったところだ。RTX 2080 Ti FEが1199ドル、TITAN Vが2999ドルであることを考えると、1年も経たないうちに凄まじい価格破壊が起こった、と言えるだろう。
ではここで先にワットパフォーマンスの話をしてしまおう。Time Spyデモ実行時の最大値を「高負荷時」、システム起動10分後の値を「アイドル時」とし、ラトックシステムの電力計「REX-BTWATTCH1」で計測した。そして、上で計測したTime Spyのスコアーを高負荷時の消費電力で割り、かなり大雑把な形でのワットパフォーマンスを割り出した。ワットパフォーマンスが高いGPUほど、1WあたりのTime Spyスコアーも高くなると推測されるからだ。
消費電力が最も高かったのは、CUDAコア5120基と最大規模を誇るTITAN V。RTX 2080 Ti FEはほぼ400W程度に収まったが、テストに使ったTime SpyはCUDAコアしか使わない。RTX、つまりRTコアやTensorコアをフル活用するようになれば、ワットパフォーマンスは一変する可能性がある。
そして、ワットパフォーマンスはRTX 2080 Ti FEと2080 FEのワンツーフィニッシュ。非RTXなゲームしかない現状にあっては、Turingアーキテクチャーのワットパフォーマンスは高いと言うべきだろう。
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