ファーストサーバのクラウド型レンタルサーバー「Zenlogic」が7月6日からサービスを全面停止している。
Zenlogicは、ヤフーのクラウドインフラを活用したクラウド型レンタルサーバーで、2018年2月時点で中小企業・官公庁など約2万社が利用しているという。ファーストサーバは2012年6月に大規模な顧客データ消失の事故を起こし、その後2015年にヤフーのクラウド基盤を用いたZenlogicを開始している。
Zenlogicでは2018年6月19日からサービスが断続的に利用しづらい状況が続いていたが、同社によるとストレージシステムの高負荷が原因だという。冗長構成しているストレージでデータ入出力処理が一部のシステムに偏り、高負荷が発生。ストレージの再起動が発生し、サービスが断続的に利用できない状態が続いていた。そのため、基盤となるクラウドインフラを管理するヤフー(Yahoo!JAPAN)がストレージシステムの増設やパラメーター変更を実施してきたが、障害解消に至らなかったという。
これを受けて、7月6日の20時からZenlogicの全サービスを停止してメンテナンスを実施したが、終了予定の7月9日(月)を過ぎても高負荷の発生を解消できず、現在もサービス停止が続いている。具体的には、メールの送受信、ホームページの閲覧、サーバーへのファイル転送などが行なえないという。
現在、同社には電話やメール、チャットでの問い合わせが殺到しており、対応に遅れが生じている状態。障害情報のサイトで問い合わせ内容に関するFAQを公開するとともに、サーバー設定画面であるコントロールパネルを再開し、障害解消までユーザーによる対応を勧めている。