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ポタフェス 2016 ― 第7回

最先端の試作機と新製品から垣間見る2017年の音

2016年末のポタフェスで感じた、ポータブルオーディオの現在位置

2016年12月29日 10時00分更新

文● ゴン川野 編集●ASCII

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Bluetoothの高音質化がもたらす世界

 アップルの「iPhone 7」ではイヤフォン端子が消えて、純正イヤフォンがBluetooth対応モデルになった。このことからも、これからのイヤフォン&ヘッドフォンにとってワイヤレス化が重要であることは明らかだ。消費電力の少ないBluetoothは以前からイヤフォンに採用されてきたが、標準コーデックの音質が悪いという弱点があった。これを改善するためAACやaptXが生まれ、LDAC、aptX HDへと進化を続けている。今回も多くのBluetooth対応イヤフォンが展示されたが、中でも印象深かったのがKlipschの「R6 Neckband」と「X12 Neckband」である。

左が「R6 Neckband」、右が「X12 Neckband」

 X12 Neckbandは、同社独自のシングルBA型ドライバーKG-926を採用。有線部分はまさしく「X12」そのもので、その先に大型バッテリーを内蔵したネックバンド部分があるデザイン。首元にはコントローラーがありスマホの通話機能などが使える。音質は期待を裏切らず、ウォームでなめらかな高域とシングルBA型とは思えない豊かな低域、そしてBA型らしい音場感をワイヤレス伝送で再現してくれる。「R6 Neckband」は公式ストア価格1万9440円というハイコスパを実現。

 イヤフォンの主流がBluetoothになる日がそう遠くはないと気付かせてくれた。

ハイエンドイヤフォンにユニバーサルIEM化の波が来た!

 イヤモニのハイエンドと言えば、カスタムIEMと相場が決まっていた。シリコンで耳型を採り、数ヵ月待ってから完成する世界にオンリーワンの1品だ。

 しかし、最近ではカスタムIEMメーカーが、同じ構成のユニバーサルIEMを発売するケースが増えてきた。カスタムIEMはフィット感が最高だが、作るのに手間と時間がかかり、その分、高価格にならざるを得ない。もっとハイコスパ&短時間で高音質なIEMを届けたいという思いが、ユニバーサルIEMを進化させた。

 3Dプリンタの登場によって、マルチBAドライバーを収める複雑なハウジングが量産できるようになり、またフィット感を高めるためのネック角度の実現やボディの小型化にも貢献している。

JH Audio「JH13 V2 PRO UNIVERSAL IEM」

 JH AudioのユニバーサルIEM「PERFORMANCE SERIES」を見ればそれが分かるだろう。「JH13 V2 PRO UNIVERSAL IEM」は低域2、中域2、高域4の合計8ドライバーを搭載するモデルだ。ワイドレンジでボーカルの粒立ちが良く、クッキリした輪郭の音でノリがいい。8ドライバーとは思えない音像定位の良さも健在で、さすがJH Audioと思わせてくれる。

JH Audio「ROXANNE UNIVERSAL IEM」

 「ROXANNE UNIVERSAL IEM」は低域4、中域4、高域4の12ドライバーを使いさらに低域に量感たっぷりの音で楽しませてくれる。これらのSERIESの製品は以前に比べハウジングが小型軽量化され女性でも無理なく装着できるように改良されている。

独特な振動板がウリの台湾oBravo

 一方、AMT(Air Motion Transfer)をツイーターにウーハーにダイナミック型を使ったユニークなハイブリッド型ユニバーサルIEMを作っているのが台湾のoBravoである。ハイエンドは直径16mmウーハーを搭載した2ndジェネレーションモデル。ステンレス製と真鍮製の試作機を展示していた。

oBravoの真鍮を使ったAMTハイブリッドモデル
右側が製品に使う予定の銅製のハウジング
響きが硬質に聞こえたステンレスハウジングのモデル

 試聴してみるとステンレスは響きが硬質でいただけない。真鍮製の響きが女性ボーカルにしっくりきた。どちらも広大な音場空間が拓けるバランス接続で聴いている。設計者でCEOのDavid Teng氏にそう感想を伝えると、彼はウインクしながらみんなそう言うんだよ笑った。真鍮製は耐久性などに問題があるため、製品はカッパー(銅)を使うとのことで、そのハウジングの画像を見せてくれた。銅にはハードコーティング施して絶対に酸化させないそうだ。

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