伊藤園が茶ッカソンで伝えた日本古来の心
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茶ッカソンの輪を取引先にも消費者にも広げていきたい
角野氏は2016年7月24日に、高校生を中心とした“放課後茶ッカソン”の開催を予定。2016年2月に第4回目の茶ッカソンを神奈川県の聖光学院中学校高等学校で開催したところ、予想以上の好評だったことを受けてのものだ。
角野氏は言う。「多くの高校生が日常的に話をする大人って、親と先生ぐらいなんですね。それがIT企業のエンジニアと話してアドバイスをもらったりという経験がとてもおもしろく貴重だったと言われて、じゃあ通常の茶ッカソンと並行して高校生向けの茶ッカソンもやってみたいなと。高校生はフィーリングが強烈で、一見すると馬鹿馬鹿しいと思われるようなアイデアもどんどん出してくれます。でもそれってビジネスのアイデアとしてはとても重要なんですね。そんな彼らの荒いアイデアを、ロジックに強い大人たちが具体的なビジネスプランへと昇華していくというのは、いい組み合わせになると確信しています。高校生にとっても、自分たちのアイデアがかたちになるのはうれしいと、よろこんでもらえますし」
また角野氏は、あくまで個人的なビジョンとしたうえで、「今後は消費者や取引先とのコミュニケーションの中でも茶ッカソンをうまく活用していければ」と話す。
「販売促進にはキャンペーンなども大事ですが、それだけではないはずです。茶ッカソンのような活動を多くの人々に知ってもらうこと、カスタマーエクスペリエンスを向上させることは、これからの新しい売り方としても最重要課題だと思っています」(角野氏)
伊藤園の“大企業によるイノベーション支援事業”としての取り組みは人々の心の奥底に働きかけつつ、コミュニケーションを促す場を提供している。伊藤園のポリシーは、人と人との関係性から生まれる可能性を大切にする、日本が古来大切にしてきた“茶の心”にも通じるものだと言えるのではないだろうか。
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