トッパン・フォームズは5月10日、縦書き文字を見た際、年配層に比べて若年・中年層は関心に結びつかない傾向があることを確認したと発表した。
人の情報認知に関する脳機能計測実験として実施したもので、年配層(45歳以上)男女7名と若年・中年層(22~44歳)男女5名を被験者として、縦書きや横書きの文字を記載したグラフィックデザインを見せてfNIRS(近赤外脳機能計測法)で脳活動を計測、視線の動きと合わせて分析した。
この結果、年配層では縦書き文字情報を読んでいる際に前頭葉の脳活動が活性化しているのに対し、若年・中年層は脳活動に結びつかず視線も「読み飛ばしている」状態であることが確認できたという。
トッパン・フォームズでは、縦書き文字が45歳以上では読みやすさとともに関心を引き出す効果があるが、若年・中年層では必ずしも同じ効果があるわけでないとしている。この結果を元に、さらに実証的研究を重ねてマーケティングや社会的課題として解決策を提案するとしている。