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エゴサーチでアプリのDL数を5倍に伸ばすノウハウ

2016年01月28日 11時00分更新

文●池村 修/エキサイト

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「インストールされない」「使われない」「儲からない」ーー100本超のアプリ運用実績を持つ「エキサイト株式会社」の事例から、アプリを失敗で終わらせないためのノウハウを学ぶ書籍事例に学ぶスマホアプリマーケティングの鉄則87 企画からプロモーション、分析、マネタイズまで。本書の中から、現場ですぐに使える「鉄則」を厳選して紹介します。

Yahoo!リアルタイム検索を利用して、SNS上でのアプリの評価や、有効な検索キーワードを調べることができます。

アプリの評判をリアルタイムで集める

TwitterやFacebookなどのSNSでのユーザーの反応を知るツールはいろいろありますが、「Yahoo!リアルタイム検索」が手軽でおすすめです。定期的にアプリ名で検索(いわゆるエゴサーチ)することで、アプリに対して言及しているユーザーの生の声を集めることができます。

投稿数の推移を見たり、投稿内容の感情(ネガティブか、ポジティブか)を分析したりする機能もあり、アプリの改善につながる意見や、コチコミを増やすヒントを得るきっかけになります。

SNSユーザーの声から拡散を計画する

Android版「寝たまんまヨガ」は、新規ダウンロード数が伸び悩んでいました。そこで、 Google Play内でダウンロードに達した検索キーワードを取得したところ、検索キーワードの上位はアプリ名が占めており、「ヨガ 痩せる」「ヨガ 体験」「ヨガ ダイエット」といった一般的なキーワードがほとんどないことがわかりました。

ダウンロードしたユーザーは、アプリ名をどこで知ったのか、なぜアプリ名で検索するのかを考え、「友人からのクチコミや雑誌、TVで紹介されたときにアプリ名で検索するのではないか」との仮説を立てました。

実際にどんなクチコミがあるのか、「寝たまんまヨガ」をYahoo! リアルタイム検索で分析したところ、以下のような状況がわかりました。

  • Twitterの利用ユーザーが多い
  • 1日あたり、2〜3ユーザーがツイートしている
  • ストアのアプリダウンロードページが含まれていないことが多い
  • アプリをすすめるコメントが目立つ

シェア機能の搭載でダウンロード数が5倍に

当時の「寝たまんまヨガ」には、ソーシャルボタンなどのシェア機能がありませんでした。それでもアプリをすすめるユーザーのツイートがあることから、 アプリ内にソーシャルボタンを追加すればシェアやツイートが促進され、ダウンロード数の増加につながるのではないかと考えました。

そこで、以下のような施策を実施しました。

  • アプリTOP画面に、Twitter/Facebook/LINE/Google+/Mailにシェアできる「友だちにすすめる」ボタンを設置する
  • シェアする際に、ストアのアプリダウンロードページを自動的に付与する
  • 実際にユーザーがSNSでつぶやいている文言をプリセットする

複数の文言パターンを用意してA/Bテストを実施し、ダウンロードにつながった文言をプリセットしたところ、最終的に新規ユーザー(ダウンロードベース)が5倍に増加する効果が得られました。クチコミの分析がアプリの改善だけでなく、集客にもつながった好例です。

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